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監査法人に対する勧告の公表差し止め請求認めず-東京高裁

T&A master No.757のスコープに「監査法人に対する勧告の公表差し止めを認めず」という記事が掲載されていました。

直近の事案なのかと思いましたが、当該記事で取り上げられていたのは地裁判決を不服とした監査法人が控訴した控訴審に対するもので、争われている勧告は平成29年6月に公認会計士・監査審査会が行ったものでした。

以前この勧告についてはこのブログでも以前取り上げていましたが、勧告の公表の差し止めが裁判で争われているのは認識していませんでした。

上記記事によると、当監査法人は当初は審査会による勧告及びその公表の差し止めを求める訴えを提起したものの、その後実際に本件勧告がされたことから、勧告の差し止めを求める訴えを取り下げたうえで、本件勧告の公表の差し止めなどを求めたとのことです。

問題となっている勧告は確かにすごいことが多く記載されています。たとえば、
・社員等が代表を務める他の法人等に関して独立性の確認を行っていないことが認められる
・監査業務の実施について、残高確認により入手した回答を検討しないなど監査の基本的な手続における不備が複数認められている
・大会社等の監査経験のない者を専任の審査担当者として選任しており、当該審査担当者による十分な審査手続が実施されていない

などと記載さています。

当該監査法人は裁判の中で、「審査会による勧告の公表により処分事由に該当する「著しく不当」な監査法人であるというレッテルが広く世間一般に半永久的に貼られることになることから監査法人としてのイメージが毀損され、後に行われる処分手続きやその争訟手続きにおいて処分の効力を争っても回復することのできない損害を被ることは明らかであるなどと主張した」とのことです。

裁判上は、審査会の勧告が行政訴訟法3条7項の「処分」に該当するか(行政訴訟法に基づく差し止めが可能か)が問題となっており、地裁では処分性が否定されて訴えが却下されていたとのことです。

控訴審において当監査法人は、「会計専門家としての職業上の中核的利益の部分において名誉・信用を著しく侵害され、業務上の著しい被害を受けており、一般人にとって「勧告」と「処分」の区別はない」と指摘したうえで、「勧告の公表により重大な被害が発生し、その受忍を強いられている以上、公表行為が対象監査法人の名誉・信用毀損を「直接の」目的としてされたものではないとしても、司法的救済が必要であるなどと主張した」とされています。

結局、高裁でも地裁の判決が支持され監査法人の訴えが棄却されたわけですが、
結局のところ、一般人にとっては、勧告内容が事実か否かが重要で、「勧告」だか「処分」だかは正直どうでもよいのではないかと思います。

この点、当該監査法人のHPでは「金融庁の公認会計士・監査審査会が、平成29年6月8日に公表した勧告は、大多数の事実誤認に基づく、虚構の不当な文書であり、当監査法人は、司法の場でその事実を明らかにすべく訴訟を行っております。」と掲載されています。

T&A masterの記事では、勧告内容が事実であるか否かが争われているという内容の記述はありませんが、監査法人がHPで主張しているように「事実無根多数で、不当なもの」なのかどうかについては、審査会の品質管理レビューが監査法人の監査手続きの程度に影響を与え、被監査会社にも影響するので、是非白黒つけてもらいたいと思います。

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