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出る杭はもっと出ろ!

エナリスの会計監査人がトーマツから京都監査法人へ

最近チェックしていませんでしたが、そろそろ総会の時期かと思って久々に株式会社エナリスのIR情報を確認してみたところ、会計監査人が交代になる旨のリリースが2月23日に公表されていました。

監査法人から辞任の意向を表明したのか会社側からの要請なのかはわかりませんが、いずれにしても、あれだけの粉飾があったのでそのまま監査を続けるというのは株主から理解は得られないと思いますので当然といえます。

なお、異動の理由及び経緯に対する監査報告書等の記載事項に係る退任する公認会計士等の意見については「特段の意見はない旨の回答を得ております。」とされています。これが一般的な作法ですし、今後株主代表訴訟などの可能性も考えると何も言えないというのも理解できますが、こういうケースでは何か意見を述べてみてくれないだろうかという感じはします。

後任の会計監査人には京都監査法人が選任されることが予定されています。新日本でもあずさでもなく京都監査法人というのも興味深いところです。社長の趣味か、報酬面の問題か、はたまた大手2法人は断ったのか・・・

また、同日公表された「取締役および監査役候補者の選任に関するおしらせ」では、従来の社外監査役2名が退任予定とされ、新たな候補者2名があげられています。

第三者調査委員会の調査報告書では、「天城監査役及び大村監査役は社外監査役として、それぞれ取締役の職務の執行を監督・監査する職責を有していたものであり、内部監査室の機能不全を含めエナリスにおけるガバナンス体制の構築・運用が十分でないことを是正するための積極的な対応をとった事実は認められず、また、会計処理の訂正を余儀なくされている複数の取引を発見できなかったことは事実であり、いずれも何ら責任が無いとまではいえない。」とされていることから、社外監査役も一新しようというのは理解できます。

ただしその理屈でいけば、現社長の村上氏も当時社外取締役であり、上記の報告書では「村上取締役は社外取締役として、天城監査役及び大村監査役は社外監査役として・・・」とされていることからすると、社長も交代すべきということになります。

取締役の職務の執行を監督・監査する職責としては、社外監査役に期待される役割の方が社外取締役よりも大きいということも考えられますが、そうだとすると最近の社外取締役の選任を強制するという議論はあまり意味がないということになってしまいます。あのリーマンブラザーズの取締役会においてCEO以外は全員社外取締役だったはずですので、そういった意味ではあまり意味は無いのかもしれませんが・・・

すこし話を戻すと、退任した社外監査役のうち1名は監査法人トーマツの出身者でした。といっても、経歴から監査法人には4年程度しか在籍しておらず地方の事務所の所属だったようですし、取締役では無く会計監査人と連携すべき立場にある監査役ですから、現場の監査チームに対して何らかの影響力を行使したとは考えられませんが、会計監査人も社外監査役も同時に交代となると何かあったのかなと勘ぐりたくなるのも事実です。

同社の株価は15年2月2日につけた292円を底に380円位まで戻しています。粉飾が発覚する前は1500円程度をさまよっていたようですが、平成27年12月期の予想1株当たり利益7円であることからすると割安感はありません。もっとも、今後どれだけ成長できると市場に信じさせるか次第ではあるわけですが。

元社長や監査法人に対する責任追及がどうなるのかも引き続き注目していきたいと思います。

日々成長

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