社外取締役を義務化って本当に意味あるのでしょうか?
オリンパスや大王製紙の事件を受けて民主党がワーキングチームを設置し、会社法を改正して上場企業に社外取締役の設置を義務付けるなどの再発防止策を検討するという記事を2週間くらい前に見ましたが、26日の新聞報道では”社外取締役 義務化へ”と報じられていました。
社外取締役とは会社法2条15号において「株式会社の取締役であって、当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役(株式会社の第三百六十三条第一項各号に掲げる取締役及び当該株式会社の業務を執行したその他の取締役をいう。以下同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人でなく、かつ、過去に当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役若しくは執行役又は支配人その他の使用人となったことがないものをいう」とされています。
いわゆる生え抜きの取締役ではなく、代表取締役の業務の執行を監督する立場にある取締役の機能を存分に発揮できるような社外取締役を義務化すればオリンパスや大王製紙のような事件は防止できるという理屈なのだと思いますが、正直あまり効果はないように思います。
実際オリンパスでは社外取締役は3名いましたし、今回問題を大きく取り上げるきっかけとなったウッドフォード氏は海外子会社からのたたき上げのようですので、会社法上の社外取締役には該当しません。
理屈としては、社外取締役の方が変なしがらみがなく、本来の監督機能が発揮されると考えられるものの、候補者の選出なども監督される側の代表取締役の意向が働くようであると実質的にはあまり意味はないのではないかと思います。
個人的には、監査役という機関が元々あるのですから、監査役の機能を強化すべきではないかと思います。
日々成長。