閉じる
閉じる
閉じる
  1. 有報のテキストマイニングによるとESGとSDGs関する記載が増加してい…
  2. 総額表示義務特例が今年度末で期限切れ
  3. 感染対策徹底で10月以降税務調査が本格化?
  4. 「取締役の報酬等として株式を無償交付する取引に関する取扱い(案)」が公…
  5. 東証1部上場会社、指名委員会設置が5割超へ
  6. 在宅勤務手当等の支給増で所得拡大促進税制適用可となる可能性?
  7. ADワークス社-マンション販売仕入税額控除否認問題で勝訴
  8. 2020年年末調整に関係する改正事項
  9. あずさ監査法人でCPE取得に際し不正が判明したそうです
  10. 帳簿等の提示を拒み消費税約38億円の追徴事案が最高裁へ
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

取締役会議事録の押印は実印でなければならない?

ある冊子で、代表取締役を選任する取締役会議事録には、出席取締役および監査役全員が記名押印し、この際の印鑑は個人の実印である必要がある旨が記載されていました。

取締役会議事録の印鑑については、経験的に三文判も多い気がしたので、少し調べてみました。

結論からすれば、取締役会議事録の押印に使用する印鑑は、会社法上は特に制限はなく三文判でも構わないが、登記手続上の理由による例外があるということがわかりました。

まず、会社法の規定を確認しておくと、390条3項で「取締役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した取締役及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。」とされているだけで、特に印鑑の種類がどうこうという定めはありません。

一方で登記上の理由で実印の押印が必要となりうるケースの一つが代表取締役の選任決議をおこなった際の取締役会議事録です。

冒頭のケースは、前提として代表取締役が亡くなった場合の手続きということだったので、代表取締役の選任決議に前任の代表取締役が出席していないというケースでしたが、実際には前任の代表取締役が出席しているかどうかによって取扱いが異なります。

1.前任の代表取締役が出席していない場合

この場合は、出席取締役および監査役全員が実印を押印し、代表取締役の登記の際には全員の印鑑証明を添付する必要があります(商業登記規則第61条4項本文)。

2.前任の代表取締役が平取締役として取締役会に出席している場合

この場合は、前任の代表取締役の記名押印に用いる印鑑を登記してある代表印とすれば、他の取締役および監査役は三文判でも構いません(商業登記規則第61条4項ただし書)。

「会社議事録の作り方(森・濱田法律事務所編 松井秀樹 著)」では、代表取締役の選任決議の取締役会議事録についてこのような取り扱いが求められているのは「代表取締役・代表執行役の交代は、いわば「政権交代」であるから、それが間違いなく行われたことを担保するため、出席取締役出席監査役の実印又は変更前からの代表取締役・代表執行役の届出印の押印を求めているのである」と説明されていました。

ちなみに、新たに代表取締役に就任する取締役については、代表印の登記をし直さなければならないので、いずれにしても印鑑証明が必要となりますが、自分が選任された取締役会に出席していたときに押印する印鑑を実印とすべきかという点も気になりますが、上記の条文からすると実印でなくても構わないと考えられます。

ただし、代表印を変更するのに個人の印鑑証明は必要となります。

登記上の理由で取締役会議事録に実印の押印が求められるもう一つのケースが利益相反取引(会社法365条1項、356条1項)に該当する不動産取引の登記を申請する場合です。

不動産の権利に関する登記を申請する場合、「登記原因について第三者の許可、同意又は承認を要するときは、当該第三者が許可し、同意し又は承認したことを証する情報」を申請情報とあわせて登記所に提供しなければならないとされており、利益相反取引における取締役会議事録がこれに該当します。
そしてこの議事録には、代表取締役が登記されている代表印を押印するか、出席取締役・監査役が実印を押印し印鑑証明を添付するかのいずれかが必要となります。

結局のところ、取締役会議事録の代表取締役の印鑑を届出印にしておけばほとんど問題となることはないということになりそうです。

関連記事

  1. 亡くなった役員に支給される弔慰金は役員報酬に含まれるか

  2. 退職給付引当金の省略注記事例(会社法-附属明細書)

  3. 分配可能利益がないのに配当してしまった上場会社-分配可能額を再チ…

  4. 計算書類における会計方針の変更の注記の1株当たり情報の取扱いは?…

  5. 会計監査人の責任限定契約は増えている?

  6. 有価証券報告書と事業報告記載の一体化に向けた留意点(その3)

カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 10,156,546 アクセス

ページ上部へ戻る