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オフバランスになっている中小企業のデリバティブに要注意

T&A master532号(2014年1月27日号)に”中小企業でデリバティブに多額課税も”という記事が掲載されていました。

一時期はデリバティブ損失による倒産が話題となりましたが、その後円安が進行し、未決済のデリバティブ取引に多額の評価益が生じているケースがあるようです。

未決済のデリバティブについては、法人税法上、原則として期末に時価評価し評価損益を損金又は益金に算入する必要があります(法人税法61条の5第1項)。「原則として」というのは、法人税法も一定の要件を満たせばヘッジ会計を適用することが認められるので(法人税法61条の6)、期末における評価損益を繰り延べることが認められる場合もあるためです。

ところが、「特に中小企業では、この時価評価が行われていないケースが少ないどころか、オフバランスになっているケースさえかなりあるようだ。」とし、「これは、中小企業が意図的に時価評価を行っていないのではなく、そもそも自社がデリバティブ取引を行っているという認識がないことが一因となっているが、実際には、例えば銀行から融資を受ける際の金利スワップ契約や、原材料を輸入する際の通貨スワップ契約など、デリバティブを活用しているケースは決して珍しくない」とされています。

会計監査であれば、取引がある金融機関に確認状を発送するので、会社が意識していようがいまいが、デリバティブ取引を行っていればその存在が発覚する可能性が高いですが、一方で顧問税理士が関与先の税務申告を行うという場合には、そこまでやらないため、会社が意識していないデリバティブ取引、あるいは記帳代行までやっていたとしてもゼロコストオプションのようなオフバランスになっていても把握しにくいデリバティブについてはその存在に気付かないということも起こりうるのではないかと思います。

なお、「未計上の評価損があれば、更生請求によって税金を取り戻すことも可能だが、最悪のパターンと言えるのは、評価額が下がっていた期間が更正期限外にあり、更正期限内においては一貫して評価額が上昇していたケース」と述べられています。たしかに、このようなケースでは、評価益部分だけ課税されることになるため、企業側にとってはかなり手痛い状況になるといえるので注意が必要だと思います。

日々成長

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