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IFRS任意適用の目標が300社というのは何故?

2014年6月6日にクックパッドが2015年12月期の第1四半期からIFRSの任意適用を公表し、これでIFRSの任意適用会社(公表のみを含む)は43社となりました。

自民党は2016年末までにIFRSの任意適用企業300社という目標を掲げています。準備期間や先行した会社の事例の利用可能性などにより、今後任意適用会社数は逓増する可能性はあるものの、単純に考えると年間100社程度の任意適用会社が登場しなければならず、この目標数値をクリアするのは難しいのではないかという気がします。

既に任意適用を公表している会社の株式時価総額は、上場企業全体の時価総額の約12%(39社公表時点)を占めているということからしても、基本的には大企業のものというイメージは拭えません。

また、東証一部の上場企業のほとんどは当然のことながら日本基準を採用しているわけですが、東証一部の売買代金の約6割は既に外国人投資家が占めていることからすれば、本当に海外市場で資金調達を考えていないのであれば、IFRSを任意適用する誘因は高くないと想像されます。

そのような状況下において、何故自民党は2016年末までにIFRSの任意適用企業を300社とする目標を掲げたのたかを疑問に感じるかもしれません。

これはIFRSのモニタリングボードのメンバー選定要件と関係しているといわれています。そもそも、モニタリングボートとは何かですが、これはIFRS財団のガバナンスに関する最上位の機関となっています。

直接基準を作成しているのは、IASBやIFRS解釈指針委員会ですが、その委員を指名するIFRS財団評議会のメンバーをさらに選任し、評議会をレビューする役目を担っているのがモニタリングボードです。
したがって、ここにメンバーを送り込むのは、いわば取締役会に取締役を送り込むようなものといえるかもしれません。

現時点においては、このモニタリングボードに日本人も選任されていますが、モニタリングボードのメンバーへの選任要件の一つに自国においてIFRSが広く適用されていることが2013年に追加されました。

つまり、日本人が今後もモニタリングボードのメンバーになるためには、日本においてIFRSが広く適用されていることが必要となるわけです。ただし、IFRSが広く適用されていなくとも、IFRSへの移行が正式に決定されていたり、合理的な期間内に広くIFRSが適用される見込みであれば選任要件を満たすとされています。

そして、次回のメンバーの選任が2016年です。

このような状況をうけて、政府は2016年までにIFRS任意適用300社を目指しているわけです。東証の上場会社数が約3400社(東証一部1800社)からすれば、300社では一般に広く適用されているといえるのかは疑問ですが、時価総額の大きな上場会社がIFRSを適用すれば、約40社で時価総額の約12%ですから、約300社で50%超もありえ、そうなればIFRSの適用が一般的だという主張の余地がでてきます。

さて、今年度中にどこまで伸びてくるのでしょうか。

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