閉じる
閉じる
閉じる
  1. 届出漏れが原因で不支給となっていた手当は遡及して支払う必要があるか?
  2. KAMの個数は1個が7割超-経営財務誌調べ
  3. 短期前払費用特例適用の留意点
  4. 会計監査人の異動は209件-2021年度モニタリングレポート
  5. 執行役員から社長選出の定款変更が否決された株主総会事例
  6. 電子取引制度、保存要件未充足で青色申告取消になる?
  7. 2021年3月期有報、KAMなしは119社
  8. 社会保険等で引き続き押印が必要な手続きは何?
  9. 2020年4月~2021年6月に61社が減資関連の適時開示を実施
  10. 電子取引制度-Excel台帳でも検索要件を満たせるようです
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

「高額特定資産」とはなんですか?(その3)-平成24年改正(特定新規設立法人の免除特例)

こうふり返ってみると毎年のように何らかの改正がなされていたんだと改めて驚きますが、平成24年度税制改正によって導入されたのが特定新規設立法人の納税義務免除の特例です。

簡単にいえば、大会社の子会社は資本金が1,000万円未満であっても、基準期間による免税事業者の特例は適用できないというものです。

1.なぜこの改正がなされたか

資本金1,000万円以上の新設法人について、基準期間による免税事業者の特例の適用がなくなったのは平成9年度の税制改正によるものでした。
このように、比較的低い資本金の基準で、免税事業者の選択に網がかけられていましたが、会社法上は資本金は1000万円未満であっても問題ないわけですので、それならばと資本金を1000万円未満で会社を設立することが生じました。
新設法人の場合、資本金はある意味信用力にもつながるので、純粋な新設法人であれば、消費税の観点から資本金を1000万円未満とするという選択も尊重されるべきだと思いますが、平成24年度の改正では、規模の大きな会社が子会社を新設するのに消費税を勘案して資本金を1000万円未満で設立し租税回避を図るというスキームが横行していたことが問題視されたといわれています。さらに悪質なケースでは、2年で設立と解散を繰り返すというようなものもあったそうです。

このような租税回避的な行為が散見されたため、平成24年度税制改正によって、一定の場合は資本金が1000万円未満であっても、基準期間による免税事業者の特例が適用されないこととされました。やり過ぎれば網がかかるというある意味おきまりのパターンです。

なお、この制度は平成26年4月1日より適用となっています。

2.平成23年度改正との関係

平成23年度税制改正による特定期間の課税売上高による納税義務免除の特例については前回取り上げましたが、特定期間の課税売上高が1000万円超となった場合には、翌事業年度から課税事業者として取り扱われるため、資本金を1000万円未満としたとしても、課税売上高が大きくなればこの特例の適用を受けることとなります。

しかしながら、この制度によっても設立1期目は免税事業者となりますし、設立日を操作して初年度の事業年度を7月以下とすれば第1期について上記の特例の適用はないとされていますので、第2期も免税事業者となります。したがって、平成23年度改正によっても1年半くらいは免税事業者として活動することが可能となります。

そして、大規模法人の子会社の場合、親会社の意向で新設法人の取引量を調整することは比較的容易と考えられます。しかも、上記のとおり設立日を調整すれば1年半は免税事業者として取り扱われることとなるので、このようなケースにおいて平成23年度税制改正の目的は十分に果たされていなかったと考えられます。

3.特定新規設立法人の納税義務免除の特例

そこで平成24年度税制改正によって、特定新規設立法人の納税義務免除の特例が導入されました。

この特例の概要は、その事業年度の基準期間ない法人で、その事業年度開始の日における資本金の額又は出資の金額が1,000万円未満の法人(新規設立法人)のうち、以下の1.および2.のいずれにも該当するもの(特定新規設立法人)については、当該特定新規設立法人の基準期間のない事業年度に含まれる各課税期間における課税資産の譲渡等について、納税義務が免除されないというものです。

  1. その基準期間がない事業年度開始の日において、他の者により当該新規設立法人の株式等の50%超を直接又は間接に保有される場合など、他の者により当該新規設立法人が支配される一定の場合(特定要件)に該当すること。
  2. 上記1.の特定要件に該当するかどうかの判定の基礎となった他の者及び当該他の者と一定の特殊な関係にある法人のうちいずれかの者(判定対象者)の当該新規設立法人の当該事業年度の基準期間に相当する期間(基準期間相当期間)における課税売上高が5億円を超えていること。

細かい要件は必要に応じて確認する必要がありますが、とりあえず親会社グループで課税売上高5億円超の会社があれば、資本金1000万円以下であっても要注意と認識しておけばよいのではないかと思います。

なお、子会社の立場にある法人からは親会社等の資本関係を把握することができなかったということがないように、判定対象者(上記2.参照)は、特定要件に該当する新規設立法人から基準期間相当期間における課税売上高が5億円を超えるかどうかの判定に関し必要な事項についての情報の提供を求められた場合、これに応じなければならないとされています(消費税法12条の3第4項)。

したがって、分からなかったので仕方がないという理屈は通じないようになっています。

関連記事

  1. 国内代理店経由で電気利用通信役務を外国法人に提供した場合の消費税…

  2. 平成26年3月31日出荷(売上)・4月1日検収(仕入)に適用され…

  3. 消費税総額表示義務の確認(2021年4月1日以降)

  4. 平成26年4月1日以降の期間対応分の消費税を追加で請求しない旨の…

  5. 消費税(その9)-個別対応方式勘定別留意点3

  6. 収益認識基準-法人税と消費税で取扱いに差

カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 11,298,178 アクセス
ページ上部へ戻る