2017年3月期株主総会の7月開催は0社、一番早い総会開催日は?
経営財務3311号で、東証が公表した集計結果に基づく2017年3月期の株主総会開催日の集計結果がまとめられていました。
上記記事は5月1日時点で回答があった1237社をもとに集計した結果とされていますが、今年度は上場会社の31%が6月29日に株主総会の開催を予定しているとのことです。総会開催日の集中日における割合は、1995年3月は96.2%をピークに減少しており2016年3月期は32.2%で、さらに開催日の分散化が進んでいるという傾向にあるようです。
同記事では5月19日時点で、7月以降の株主総会開催は0社とされていますが、5月26日時点のデータにおいても0社となっています。さすがに今年から7月開催とする会社はないようですが、来期は7月会社を選択する会社もでてくるかもしれません。
では、反対に3月決算会社で一番早い総会開催日はいつなのだろうと東証の集計データを確認してみると、ソーシャルワイヤー株式会社の5月26日が最も早く、次いで株式会社スクロールの5月30日となっていました。ソーシャルワイヤー株式会社の招集通知発送日は5月15日ですが、招集通知の公表日は4月28日と総会開催日の約1ヶ月前となっています。
では会社法計算書類の監査報告書の日付はいつなのかと確認してみると4月25日となっていました。一般的には短信公表日の方が先にきますが、同社の場合、短信公表日は4月28日となっており、かなり珍しいケースです。結果的に、計算書類が公表日と短信公表日はイコールとなっているものの、適時開示がこのタイミングでもよいのなというのは率直な感想としてはあります。
一方で、決算短信を4月3日に公表している「株式会社あみやき亭」はどうなのかと検索してみると、株主総会の開催予定日は6月13日、招集通知発送日・公表日ともに5月26日と、集中日前後の会社と比較すると開催日は2週間程度早いものの、招集通日発送日と総会開催日の間隔は法定よりも数日余分に期間を確保しているのみで、短信公表日からすると総会はあまり興味がないのかなという感じがします。
あみやき亭の招集通知を確認すると、監査報告書の日付は5月5日と発送日かつ公表日の3週間以上前となっており、発送はともかく公表をもっと早くするということは容易なのではないかと思われます。
CGコード的に検討期間を法定期間以上に長く与えることが求められていますので、検討期間を長くしようとすると集中日をできるだけ避けつつも、日程的に総会開催日を6月最終週近辺にならざるを得ないというケースも多いのではないかと思います。