閉じる
閉じる
閉じる
  1. IFRS適用会社(予定含む)が225社に
  2. 労働基準法の管理監督者性はやはり厳しいと感じた判例ー日産自動車事件
  3. 国内外数社の代表を務める納税者を居住者であると判断した課税当局が全面敗…
  4. 敷金の額を上回るため簡便法から原則法へ変更した事例(資産除去債務)
  5. 「消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)」等が改訂されました…
  6. 電子帳簿保存法・スキャナ保存の承認申請書が一部簡素化
  7. 非上場会社において訴訟で総会決議取消となった理由(2例)
  8. 退職給付債務ー割引率がマイナスは28社(2019年3月期)
  9. 必要な資料の提出を促せば注意義務を尽くしたことになる?
  10. 企業等所属会計士に対する倫理規則が改正されたそうです
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

数年前の慶弔見舞金申請があった場合、会社は支払わなければならないか?

「慶弔見舞金規程」などの規程により特定の事象が生じた場合に慶弔見舞金を従業員等に支給しているケースは比較的多いと思いますが、3年前の事象に基づいて未支給の慶弔見舞金の申請がなされてきたら会社は支払う必要があるのかについてです。

個人的には、慶弔見舞金規程に定める事象を書類等で確認でき、実際に未支給であるのであれば、そんなことで従業員と揉めても仕方がないので、支払ってあげればよいのではないかという気がしますが、担当者によっては、いまさら言ってくるなということもあるようです(特に当該従業員が必要な提出書類等をいつも期限に遅れて提出してくるようなケース)。

このような申請が著しく遅れたケースでは、「時効」というようなことがいわれたりしますが、法的に考えると、当該慶弔見舞金が賃金に該当するのであれば、賃金債権は労基法115条によって2年で時効となるので、会社としては法的には当該慶弔見舞金を支払う必要はないということになります。

しかしながら、一方で行政解釈(昭22.9.13 発基17)によれば、結婚祝金や弔慰金等については原則として労基法上の賃金にあたらないとしています。これは、使用者が支払義務がないにもかかわらず任意・恩恵的に支払ったものであり、労働の対象として支払ったものではないため賃金とは言えないという考え方によります。

逆にいえば、支給条件や支給額が、労働協約、就業規則、労働契約等に規定され、使用者に支払義務があるものは賃金とされるということになります。

したがって、「慶弔見舞金規程」のような規程で支給条件や支給額が定められているようなケースでは、賃金に該当するものと考えられますので、会社は2年の時効が完成しているものについては申請を拒むことができるということになると考えられます。

2年の時効という考え方を利用するにしても、「規程に申請期限が2年以内と書いてあるでしょ」と言われるのと、「時効だから払いません」と言われるのでは、結果は全く同じであっても従業員の受ける印象は随分違うと思いますので(前者の方が納得感が高いのではないかと思います)、そのような無用なトラブルを避けるためにも、規程に申請期限を設けておくのがよいと考えられます。

その際、申請期限が2年を下回ると法令違反として無効となると考えられますので、2年以上の期間を設定するように注意は必要です。

関連記事

  1. 給与明細はEメールで送付してもよいか?

  2. 人事権の行使による賃金減額の有効性(その1)

  3. 労働保険料の年度更新-「支払いが確定した賃金」の意味は?

  4. 電通違法残業裁判-求刑「罰金50万」は何故?

  5. 平成29年度施行の労働・社会保険関係の主な改正事項

  6. 厚生年金基金の実態と廃止に向けた問題は?(その2)

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー



ブログ統計情報

  • 8,402,811 アクセス
ページ上部へ戻る