閉じる
閉じる
閉じる
  1. 18監査事務所が会計士資格を誤表記で有報訂正が必要らしい
  2. 内部統制新基準が2025年3月期より適用に(公開草案)
  3. デューデリジェンス(DD)費用の税務上の取り扱い
  4. テレワークの交通費、所得税の非課税限度額適用の有無は本来の勤務地で判断…
  5. プライム市場上場会社、88.1%が英文招集通知を提供
  6. タクシー、インボイス対応か否かは表示灯での表示を検討?
  7. 副業の事業所得該当判断の金額基準はパブコメ多数で見直し
  8. 総会資料の電子提供制度、発送物の主流はアクセス通知+議案等となりそう
  9. 押印後データ交付の場合、作成データのみの保存は不可(伝帳法)
  10. 四半期開示の議論再開(第1回DWG)
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

残業80時間超の情報、産業医に提供してますか?

改正された労働安全衛生法が2019年4月1日より適用開始となっていますが、今回の改正は結構多岐にわたって行われています。

近年、長時間労働やメンタルヘルス不調などにより、脳・心筋疾患や精神疾患を発症し、労災認定される事案が多く発生したことなどが今回の改正の背景にあるため、改正事項も多岐に及ぶことになったといわれています。

そのような改正事項の一つに、産業医等に対して労働者の健康管理等に必要な情報を提供することが義務づけられたというものがあります。具体的には、労働者の労総時間に関する情報その他の産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要な情報として、以下の情報を遅滞なく、または速やかに提供しなければならないとされています(労働安全衛生法13条4項)。

  1. ①健康診断、②長時間労働に対する面接指導、③ストレスチェックに基づく面接指導実施後の既に講じた措置または講じようとする措置の内容に関する情報(措置を講じない場合は、その旨・その理由)
  2. 時間外・休日労働が1か月当たり80時間を超えた労働者の指名・当該労働者に係る当該労働者の指名・当該労働者に係る当該超えた時間に関する情報
  3. 労働者の業務に関する情報であって産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要と認めるもの

というわけで、1か月80時間以上の残業を行っている労働者がいれば、産業医に上記の情報を提供する必要があるとされています。なお、ここでいう労働者には、高度プロフェッショナル制度の対象者は含まれませんが、いわゆる管理監督者は含まれているという点に注意が必要です。

管理監督者以外の労働者については、気を付けていても管理監督者で80時間超が複数名該当するというようなことは十分考えられます。

なお、時間外・休日労働が1か月当たり80時間を超えた長時間労働者の面接指導の申出を適切に行わせるため、今回の改正では、当該超えた時間の算定を行ってから(おおむね2週間以内)、労働時間に関する情報を労働者へ通知する義務が課せられています(安衛則52条の2第3項)。

中にはそんな通知もらっていぞと感じる方もいるかもしれませんが、この時間の通知については、給与明細に時間外・休日労働時間数が記載されている場合には、これをもって労働時間に関する情報の通知としても差し支えないとされています。

管理監督者の方の場合、深夜業分は割増賃金の対象となりますが、普通の時間外手当は対象外となっているのが普通ですので、給与明細なんてみないよという方もいるかもしれません。また、給与明細を見て、時間が記載されていても、自分が面接指導の申出をできるということが、わからないじゃないかと感じる方もいるかもしれません。

この点、産業医を選任した事業者は、その事業場における産業医の業務の具体的内容、産業医による健康相談の申し出の方法および産業医による労働者の心身の状態に関する情報の取り扱いの方法などを、「常時各作業場の見やすい場所に掲示し、または備え付けること」等の方法により、労働者に周知しなければならないとされています(労安法101条2項、3項、安衛則98条の2)。

ちきんと考えられて法律は作られているということですね。きちんと対応しましょう。

関連記事

  1. 残業の自己申告制について(その3)

  2. 株主総会の開催延期は可能(経済産業省見解)

  3. 17年1月1日施行の育児介護休業法改正内容を確認(その1)

  4. 労働安全衛生法の改正案―メンタルヘルス関連対応強化?

  5. パートタイム労働法の改正が成立しました

  6. 従業員持株会が保有する株式時価総額が6兆円超に




カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 12,946,940 アクセス
ページ上部へ戻る