私は「営業」が主たる仕事ではないのですが、こうしたタイトルの書籍を見ると興味をひかれます。
成功している営業の方は、自分なりの工夫をもって営業していることが多く、自分の仕事に直結するものではなくとも、そのような姿勢は大切にしたいと感じます。
さて、「なぜ、私はBMWを3日に1台売ることができたのか」の著者である飯尾昭夫氏は、84年にBMWに入社し、4年目からは平均して毎年100台以上を売り続け、2400台以上のBMWを販売した方だそうです。
日本人はBMW好きというような話はよく聞きますが、それにしても高級車ですから1人の営業担当者が年間100台も販売するというのはすごいことだと思います。
同書で述べられていることのポイントを要約していくと、
お客様への感謝の気持ちを常に忘れず、時間や労力を惜しまないことが、お客様の心を動かす近道となる。
お客様は、商品を気に入った顧客から購入する。これだけ販売実績のある筆者であっても、商談の4分の3は契約に辿り着かずに終わる。お客を奪っていく見えないライバル(他社の営業マンや購入の見送りなど)をミスターXと呼ぶとすると、人間関係、信頼関係でお客とミスターX以上の関係を築き、最後に選んでいいただける営業マンに なることを目指すことが必要。
お客様はすべて「Aホット」(最高の見込み客)だと思って、接客・商談する。なぜなら、お客を一目見ただけで、購入しそうかどうかわからないから。
接客は、売りたいという気持ちを抑えて、最初の3分を大切にする。「お客様が何を考えているかを早く知りたい」というような気持ちを大切にする。今の時代は、お客様との商談の回数が、かつてに比べて減少しており、お客様は2週間以内に買うか買わないかを決めてしまう。したがって、最初にお客様の心をつかむことが重要。
お客様をリスペクトする。
お客様の何気ない一言からニーズを探る。例えば、相手が査定や価格にこだわる場合、どうしてだろうと疑問を持ちながら会話し、背後にあるお客様の本音を理解する必要がある。
どうすれば、売るべき商品を最高の状態で見せることができるかを、考える。例えば、筆者は、お客が試乗する際に車を営業所の玄関先に持っていくときには、その車の一番美しいシルエットが目に入りやすい場所に駐車するようにしていたそうです 。また、試乗の際に、白いハンカチを用意しておき、お客様が乗る前にハンドルや座席周辺を軽く拭くようにしていたそうです。
間接営業はお客様に負担をかけないことを意識しつつも、最低3回はやってみる。
売れない時は、たくさんの人に会うことと、既存の顧客にあって、売れる自分にもう一度あうようにする。
この他、筆者は、ノートの使い方についても書いています。筆者は以下のように3冊のノートを作っていたそうです。
①毎日の仕事を1ページにまとめるノート
②1週間の予定を書いたダイヤリー
③見込み客のホット管理ノート
それぞれノートの内容は割愛しますが、筆者はノートを使用することの利点として、自分で書いた文字を見ていると、このお客様に電話しなければとか、今どうしていらしゃるかな?というような閃きが得られるとしています。
一方で、パソコンのデータは便利ではあるものの、パソコンの画面からは閃きが生まれないので、パソコンのデータだけでなく、自分のノートも両方見ることが重要だとしています。
人よりも販売実績を伸ばそうと思ったら、自分なりの工夫が必要ということなんでしょうね。
日々成長