カテゴリー:遡及修正
前回、遡及修正の原則的取扱いが実務上不可能とした事例に合わせて、たな卸資産の評価方法の変更に関する開示例を紹介したので、ついでにその他の開示例もまとめておくことにします。1.収益及び費用の計上基準①ワコムワコムでは収益の…
平成24年3月期の有価証券報告書で、遡及修正の原則的取扱い(つまり前期の数値を遡及修正すること)が不可能とした事例があったので紹介します。”いなげや”や平成24年3月期に棚卸資産の評価方法を最終仕入法から売価還元法に変更を行っていま…
以前“税務調査による追徴と過年度遡及修正の関係”というエントリで、税務調査で追徴を受けた場合の考え方については一度書きましたが、加算税部分がどうなるのかについては正直あまり意識していませんでした。ところが、2012年7月4日にオリン…
前回の続きです。退職給付債務の計算方法を簡便法から原則法に変更した場合に、過年度遡及修正基準との関係でどのように処理する必要があるかです。その前に、従来どのように処理(開示)されていたのかを確認しておくと、事例としては以下のようなケ…
経営財務の3068号(2012年6月11日)に「未適用の会計基準等に関する注記」という記事が掲載されていました。「未適用の会計基準等に関する注記」は「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」が適用されたことにより、2012年3月…
今回は“比較情報の取扱いに関する研究報告(その2)“までで積み残しになっていた部分についてです。1.比較情報の開示の要否Q9において、特別損益項目に開示されていた固定資産売却益の重要性が変化した時の取扱いについて述べられています…
2012年3月27日に日本公認会計士協会から「比較情報の取扱いに関する研究報告」の公開草案が公表されました。>研究報告とはいえ、もう少し早く公表してくれればいいのにという気はしますが、参考になる点も多いので内容を紹介します。この研究…
前回に引き続き経営財務3058号(2012年3月26日)に掲載されていた「過年度遡及会計基準適用後の連結財務諸表及び財務諸表の作成にあたっての留意事項」の内容を確認します。同記事で取り上げられていた以下の四項目のうち(1)については…
経営財務3058号(2012年3月26日)に金融庁の方が「過年度遡及会計基準適用後の連結財務諸表及び財務諸表の作成にあたっての留意事項」という記事を書いていました。既に決算が始まってしまっていますが、大きく変わっている点でもあるので…
前回はオリンパスの計算書類の訂正が何故5年分なのかについて書きましたが、今回は、過年度の計算書類を訂正する場合、総会決議が必要かについて確認します。計算書類については、株主総会の承認を受けることが原則ですが(会社法438条2項)、以…