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自己株式の会計処理(その2)

自己株式の会計処理(その1)の続きです。

(5)自己株式の消却に係る会計処理

1.会計処理

①原則

自己株式を消却した場合には、消却手続が完了したときに、消却の対象となった自己株式の帳簿価額をその他資本剰余金から減額する(基準第11項)

②例外(その他資本剰余金がマイナス残高になってしまう場合)

自己株式の処分と同様に、この場合は、「その他資本剰余金」が0となるまで控除し、残額を「その他利益剰余金」(繰越利益剰余金)から減額します(基準12項)。

付随費用の取扱いについても、自己株処分時の処理と同様(営業外費用処理)です(基準14項)。

2.消却手続の完了日

自己株式の消却に係る決議は、取締役会設置会社の場合は、取締役会の決定により消却する自己株式の数(種類株式発行会社の場合は、自己株式の種類および種類ごとの数)を定めて行うことになります(会社法178条1項、2項)。

そして、消却手続完了の日とは以下のようになります。

①株券不発行の会社
株主名簿から当該消却株式に関する事項を抹消した日

②株券を発行している会社

株券の破棄と、株主名簿から当該消却株式に関する事項を抹消した日

(6)連結財務諸表における子会社および関連会社が保有する親会社株式

1.基本的な処理

連結子会社が保有する親会社株式は、親会社が保有している自己株式と合わせ、純資産の部の株主資本に対する控除項目として表示します。株主資本から控除する金額は親会社株式の親会社持分相当額とし、少数株主持分から控除する金額は少数株主持分相当額とします(基準15項)

例えば80%子会社が親会社株式100を保有している場合、子会社の個別財務諸表上では「親会社株式」等の科目で資産計上されていますが、連結財務諸表上は、親会社持分の80(100×80%)を株主資本から控除し、20(100×少数株主割合20%)を少数株主持分から控除することになります。

2.売却損益の取扱い

連結子会社における親会社株式の売却損益(内部取引によるものを除いた親会社持分相当額)の会計処理は、親会社における自己株式処分差額の会計処理と同様に処理します。少数株主持分相当額は少数株主利益(又は損失)に加減します(基準16項)。

例えば、80%子会社で親会社株式を外部に売却し売却益が50計上された場合、このうち80%相当額の40はその他資本剰余金に計上し、少数株主持分相当額の10については少数株主利益に加算することになります。

3.持分法適用会社が保有する親会社株式等の処理

親会社等(子会社においては親会社、関連会社においては当該会社に対して持分法を適用する投資会社)の持分相当額を自己株式として純資産の部の株主資本から控除し、当該会社に対する投資勘定を同額減額します(基準18項)。

また、持分法の適用対象となっている子会社及び関連会社における親会社株式等の売却損益(内部取引によるものを除いた親会社等の持分相当額)は、親会社における自己株式処分差額の会計処理と同様とし、また、当該会社に対する投資勘定を同額加減します(基準19項)。

自己株式の会計処理については、概ねこんなところだと思います。自己株式の税務および会社法との関係については、別の機会にします。

日々成長。

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