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税務調査による追徴と過年度遡及修正の関係

先日ある会社に税務調査が入りました。税務調査自体は、ほぼ何もない感じで帰っていきましたが、指摘事項がないわけではなく多少の修正申告が必要となりました。

このような場合、今までも、原則として損益計算書上「法人税、住民税及び事業税」の次にその内容を示す名称を付した科目(「過年度法人税等」など)をもって表示するという論点はありましたが、「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(以下“遡及修正基準”といいます)が平成23年4月1日以降開始事業年度から適用開始となったことにより、今後は遡及修正が必要なのかが問題となります。


(味の素 有価証券報告書より)

税務調査が入った場合に問題となる事項には、一般的に以下の二つのパターンがあると考えられます。
①単純な誤り(加算項目の加算忘れ、損金算入限度額の計算誤りなど)
②見解の相違(解釈等を巡って税務当局と争いになったが、結局負けた(折れた)ような場合)

遡及修正基準の第4項(8)によれば、「『誤謬』とは、原因となる行為が意図的であるか否かにかかわらず、財務諸表作成時に入手可能な情報を使用しなかったことによる、又はこれを誤用したことによる、次のような誤りをいう」と定義されています。

この定義からすると、上記の①のような単純な誤りについては、「誤謬」に該当すると言わざるをえません。ただし、すべて修正再表示が必要かというとそのようなことはなく、重要性が乏しければ従来通りの取扱いが継続されるものと考えられます。

一方で、上記の②の見解の相違については、誤謬の定義には当てはまらないので、仮に追徴等が生じても修正再表示は不要ということになります。

なお、財務諸表等規則第95条の5三では以下のように規定されています。「法人税等の更正、決定等による納付税額又は還付税額がある場合には、第一項第一号に掲げる項目の次に、その内容を示す名称を付した科目をもつて記載するものとする。ただし、これらの金額の重要性が乏しい場合には、同号に掲げる項目の金額に含めて表示することができる。」

したがって、まとめると実務上は以下のような判断フローになるものと考えられます。

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