アメリカ人男性は働かなくなっている???
Bloomberg Businessweekの2011年9月4日号にThe Slow Disappearance of The American Working Manというタイトルで面白い記事が掲載されていました。
この記事によると25才から54歳のアメリカ人男性のうち、職についている割合はたった81.2%ということです。1969年は同年代の男性の95%が職に就いており、1982年から83年の景気後退時にも85%を一度も下回ったことはないことからすると異常な事態となっています。
さらに賃金についても、インフレ調整後で30歳から50歳の平均賃金比較すると1969年から2009年でなんと27%も低下している計算となるとのことです。
こうした状況が生じた原因として、大学性の57%を女性が占めるようになり、筋力よりも教育や協調性がより価値を発揮する情報経済へ女性の方がよりうまく適応していることが要因の一つと分析しています。とはいえ、女性の平均賃金は男性と比べると平均で16%低い状況にあるとのことです。
アメリカの大学生の過半数が女性というのは知らなかったので、驚きました。
景気後退によりコスト削減のため人件費の安い海外へ生産を移管するとともに、国内での生産は機械化をすすめることで必要な労働者が減少し、IT等の活用により中間管理職の仕事も減少するためますます労働力が不要になるとハーバード大学教授のコメントが引用されていました。
このような状況は、特に大学で教育を受けていないスキルがあまり高くない労働者に大きく影響し、最近では大学を卒業していてもレベルの高い大学でない労働者は職に就けないことがではじめているそうです。
(Bloomberg Businessweek 2011-9-4)
いわゆる働き盛りの年齢の約2割の男性が職に就いていないアメリカの状態は思った以上に深刻ではないかと思います。
日々成長。