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電子記録債権とは??-表示も気になります(その2)

前回のエントリで、電子記録債権の表示がどうなるのかについて書きましたが、理解が不十分だったので追加します。

まず、全くフォローしていませんでいたが、実務対応報告第27号「電子記録債権に係る会計処理及び表示についての実務上の取扱い」(平成21年4月9日)というものが存在していることがわかりました。

この実務対応報告では、会計処理等として以下のように述べられています(一部抜粋)。

「電子記録債権は、紙媒体ではなく電子記録により発生し譲渡され、分割が容易に行えるなど、手形債権と異なる側面があるものの、手形債権の代替として機能することが想定されており、会計処理上は、今後も並存する手形債権に準じて取り扱うことが適当であると考えられる。貸借対照表上、手形債権が指名債権とは別に区分掲記される取引に関しては、電子記録債権についても指名債権とは別に区分掲記することとし、「電子記録債権(又は電子記録債務)」等、電子記録債権を示す科目をもって表示する

そして脚注で、「手形債権が指名債権とは別に区分掲記される取引」について、「例えば、売掛金や買掛金に係る取引が該当する。」とされています。

そもそも、「指名債権」が何かを確認しておくと、指名債権とは債権者が特定している債権のことで、これに対する債権としては無記名債権や指図債権などが該当します。
無記名債権(例えば、商品券)や指図債権(例えば小切手、手形)は証券的債権であるという特徴があります。

したがって、売掛金や貸付金は指名債権に該当することになります。

その上で、通常の取引によって生じた受取手形と、金融目的の受取手形について考えます。
通常の取引によって生じた受取手形は、基本的に指名債権である売掛金とは区分して受取手形として独立掲記されます。
一方で、手形貸付金は独立掲記されることなく、貸付金などの科目に含めて表示されることになります。

つまり、手形債権は、通常の受取手形のように指名債権と区分して表示されるケースと、そうでないケースが存在し、通常の受取手形と同様の性質のものについては「電子記録債権を示す科目をもって表示する」とされているということになります。

ところで、ここでもう一つ考えなければならないことがあります。
前回のエントリで述べた、財規 第15条 二の二は、「次に掲げる資産は、流動資産に属するものとする」と流動資産の範囲を規定しているもので、独立掲記項目の規定は第17条でした。

そして、財規の17条では、「電子記録債権」という項目は設けられていません。実務対応報告で「電子記録債権を示す科目をもって表示する」とされていることとの関係で混乱しますが、財規的には「その他」項目に該当するので、(独立掲記する場合には)「電子記録債権を示す科目をもって表示する」と解釈するのが妥当だと考えられます。

したがって、例えば単体であれば総資産の1/100を超える金額であれば独立掲記し、そうでなければ「その他」に表示することになると考えられます。
この観点で事例を見ていくと、重要性の基準値を超えていないにもかかわらず独立掲記している事例もあることはありますが、大部分は重要性の基準値を超えているものでした。

もっとも、電子記録債権を電子手形のようなものと考えて、受取手形が独立掲記項目であるということを考慮すれば、財規でいうところの「別に表示することが適当であると認められるもの」に該当するとも考えられ、財規上、独立掲記することも可能と考えられます。

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