閉じる
閉じる
閉じる
  1. 2019年監査人の交代が4年連続で増加
  2. 会社法319条1項に基づく書面による意思表示に取締役会決議は必要か
  3. 令和元年改正会社法を確認(その1)
  4. パワハラ対策義務化の確認(その1)
  5. グループ通算制度導入に伴う税効果会計はどうなる?
  6. 代表取締役の内縁の妻に支給した給与が本人に対する給与とされた事案
  7. 消費税増税後の申告 付表1-1等の記入誤りに注意?
  8. 風評被害の賠償金は非課税所得にならず?
  9. 過大配当利用の節税封じは20年3月末の期末配当も対象
  10. 2021年1月より介護休暇や子の看護休暇が1時間単位で取得可能に
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

社員旅行費用の税務上の取扱い

今回は、社員旅行費用の税務上の取扱いについてです。

問題となるのは、会社負担分を福利厚生費として処理できるか、給与としなければならないかです。したがって、源泉所得税の問題を除けば、会社サイドとしては福利厚生費あるいは給与のいずれかとして損金算入できるため法人税法上の問題というよりは、従業員個人の所得税の問題ということになります。

仮に給与認定されれば、自腹で同僚と旅行に行ったということになってしまいます。それでもいいや、と思える会社でれば言うことなしですが、それなら他に行きたい所があったのに・・・、というのが普通ではないかと思います。

この点については、国税庁のタックスアンサーNo.2603”従業員レクリエーション旅行や研修旅行”に考え方が述べられているので、ここに記載されている要件等を確認するのが一番確実ではないかと思います。

簡単に要件等をまとめておくと以下のようになっています。

1.要件等

<原則>
旅行の目的・規模・行程・費用の負担割合などを総合的に勘案し処理を決定する必要があるとされています。

<例外>

原則は以上のとおりですが、以下のいずれの要件も満たしている場合には、給与課税の必要はないとされています。ただし、社会通念上一般的に認められる範囲を超える豪華な旅行は除かれます。

①旅行に要する期間が4泊5日以内であること。なお、海外旅行の場合には、海外での滞在日数が4泊5日以内であること

②旅行に参加した人数が全体の人数の50%以上であること。なお、工場や支店ごとに行う旅行は、それぞれの職場の人数の50%以上の参加であること。

2.具体例

上記で日数的な要件と参加割合の要件は明らかですが、「社会通念上一般的に認められる範囲」の会社負担がどの程度まで認められるのかが問題となります。まず、国税庁のタックスアンサーでは以下のような具体例が示されています。

[事例1]
イ 旅行期間     3泊4日
ロ 費用及び負担状況 旅行費用15万円(内使用者負担7万円)
ハ 参加割合     100%
・・・ 旅行期間・参加割合の要件及び少額不追及の趣旨のいずれも満たすと認められることから原則として非課税

[事例2]

イ 旅行期間     4泊5日
ロ 費用及び負担状況 旅行費用25万円(内使用者負担10万円)
ハ 参加割合     100%
・・・ 旅行期間・参加割合の要件及び少額不追及の趣旨のいずれも満たすと認められることから原則として非課税

[事例3]

イ 旅行期間     5泊6日
ロ 費用及び負担状況 旅行費用30万円(内使用者負担15万円)
ハ 参加割合     50%
・・・ 旅行期間が5泊6日以上のものについては、その旅行は、社会通念上一般に行われている旅行とは認められないことから課税

上記の事例1では従業員の負担割合が約50%となっています。したがって従業員負担分が50%程度ならよいのかと思いきや、事例2では敢えて従業員の負担割合を60%としています。この解釈が難しいところですが、金額的に会社負担が10万円程度までは問題なく認められると考えてよさそうです。

この点に関しては、国税不服審判所の公表採決事例集に平成22年12月17日の裁決で参考になる事例が掲載されています。この中で、「一般的な海外旅行に要する費用等の額と会社負担金額等について」として、以下のように記載されています。

上記の平均値では、会社負担額が約57000円に過ぎません。このような状況からすればタックスアンサーで示されている基準ですし10万円を上限とするのが無難と言えそうです。

しかしながら、個人的には、会社が儲かっているかどうかによって妥当な水準は異なるのではないかと思います。結果的に従業員のリレーションを高めて稼ぐ力を増すことが、結果的に税金をたくさん納めることにつながるわけなので、従業員が半額負担しているのであれば会社負担が15万円位までは交渉の余地があるのではないかと思います。

日々成長

関連記事

  1. 消費税(その2)-個別対応方式と一括比例配分方式

  2. 地方法人税の仕組みを確認

  3. 海外出向から帰国した従業員等の年末調整

  4. 請求書が複数枚ある場合の専門家報酬の源泉徴収は?

  5. 平成28年3月期から適用される税制改正内容を確認(その4)

  6. 平成30年度税制改正大綱が決定(その3)-所得課税関係

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー



ブログ統計情報

  • 9,316,469 アクセス
ページ上部へ戻る