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ゴルフ会員権の処理(その1)ーゴルフ会員権の種類

ゴルフ会員権の会計処理方法については、金融商品会計実務指針135項で以下のように定められています。

ゴルフ会員権等の会計処理

135. 施設利用権を化体した株式及び預託保証金であるゴルフ会員権等は、取得価額をもって計上する。それらに時価があるものについて著しい時価の下落が生じた場合、又は時価を把握することが極めて困難と認められるものについて当該株式の発行会社の財政状態が著しく悪化した場合には有価証券に準じて減損処理を行う。また、預託保証金の回収可能性に疑義が生じた場合には債権の評価勘定として貸倒引当金を設定する。

上記からゴルフ会員権の種類には少なくとも「施設利用権を化体した株式」と「預託保証金であるゴルフ会員権」があるということになります。会計処理を行う上では、どちらに該当するかがわかればよいので、あまり深く考えたことがありませんでしたが、すこし調べてみることにしました。

「Q&Aでわかるゴルフ会員権の会計と税務」(長岡勝美著)によれば、ゴルフ会員権には、以下の三つの種類が存在します。

(1)社団法人会員制ゴルフ会員権
(2)株主会員制ゴルフ会員権
(3)預託金会員制ゴルフ会員権

1.社団法人会員制ゴルフ会員権

これに該当する会員権のほとんどは戦前に設立されたもので、霞が関カンツリークラブや程ケ谷カントリー倶楽部など伝統ある名門クラブが多いことが特徴です。当時は利益目的でなく、単なる愛好家の集団であったため公益法人としての認可が下りていたとのことです。

この会員権の特徴は、原則として譲渡が認められない一身専属の個人会員制であるという点です。試しに、ゴルフ会員権の仲介業者のHPで霞が関カンツリークラブを調べてみたところ「会員資格は譲渡不可」「欠員に対する補充募集が適時行われる」と記載されていました。

2.株主会員制ゴルフ会員権

株主会員制ゴルフ会員権は、昭和30年頃からゴルフクラブに対して公営期法人の認可が下りなくなった結果、普及した制度で、小金井カントリー倶楽部、武蔵野ゴルフクラブなどが該当します。
この会員権の特徴は、有価証券たる株式であるため株主総会での議決権を有し、譲渡も可能であるということです。そして、この譲渡をできるだけ抑制しようとクラブ側がとった措置が名義書換料といわれているそうです。どちらかといえば、単にゴルフ場が儲けたいだけだと思っていたので、どちらかというと譲渡を抑制しようとして生まれた制度というのは意外でした。

3.預託金会員制ゴルフ会員権

預託金会員制ゴルフ会員権は、「業界の慣習として、募集の買いを重ねるにつれて募集金額を上昇させることで生じるプレミアムについて、処理を利益計上せず、租税回避のため預り金計上したことをきっかけとして、昭和35年頃から生じたといわれている」(「Q&Aでわかるゴルフ会員権の会計と税務」)そうです。
そして、この預託金会員制ゴルフ会員権が現在の主流で約9割を占めています。

この預託金会員制ゴルフ会員権は、右肩上がりの成長を遂げていた時代には、仲介業者を通じたゴルフ会員権市場の形成と会員権相場の値上がりによって返還することが想定されていなかったとのことです。しかしながら、バブルの崩壊とともに預託金の返還請求が行われることとなると返済ができずに破綻に追い込まれるゴルフクラブが多数でてきたというのが経緯です。

預託金会員制ゴルフ会員権の性格は、①優先的施設利用権と②預託金返還請求権の二つを併せ持ち、不可分に結びついたものと言われています。この性格については、税務上の処理を考える際にも登場する部分なので覚えておいた方が良いと思います。

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