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借地権の会計処理

経営財務3083号(2012年10月1日号)に”「借地権の会計処理-「会計処理にバラつきがある」との指摘”という記事が掲載されていました。

この記事によると、会計処理にバラつきがあるため借地権の会計処理がASBJで議論の対象となっているそうです。そして、ASBJが基準化のニーズを探るために関係者に行った際に、監査人の参考人から,『「定期借地権は償却されておらず,経済的実態を反映していない場合があり,また,十分な開示もなされていない。」という主旨の意見も出された。』とのことです。

定期借地権が償却されていないという意味が最初よくわかりませんでしたが、支出時に費用化されているということではないかと思います。ちなみに定期借地権とは、通常の借地権と異なり当初の契約期間で借地関係が終了し、以後更新できない借地権です。平成4年8月に施行された新借地借家法における定期借地権の期間は50年以上とされています。地主から見た場合の定期借地権のメリットは、契約期間が満了すれば土地が戻ってくるということにあります。

逆にいうと通常の借地権は、契約満了時に法定更新権が認められており借主に有利な取扱いがなされています。借地借家法第5条では以下のように定められています。

(借地契約の更新請求等)
第5条
1.借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、前条の規定によるもののほか、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは、この限りでない。

2.借地権の存続期間が満了した後、借地権者が土地の使用を継続するときも、建物がある場合に限り、前項と同様とする。

3.転借地権が設定されている場合においては、転借地権者がする土地の使用の継続を借地権者がする土地の使用の継続とみなして、借地権者と借地権設定者との間について前項の規定を適用する。

つまり、建物を建てて住んでいる限りにおいて、借地権者(借主)は借地権を更新することができるということになります。そのため、貸主としてはいつまでたっても土地自体が返ってこないという可能性もあります。

本題にもどりますが、上記のとおり定期借地権は一定の期間が定められていますので、その期間で按分すべきと考えれますが、50年と期間が長いので一括費用処理されているということではないかと思います。別の選択肢としては、土地のように支出額がそのまま資産計上されているという可能性もありますが、50年たった時点で全額費用化されることになるという処理は選択しにくいように思います。

「ASBJでは,引き続き調査等を行い,借地権に関する規定策定の要否を判断する。」とのことです。無形固定資産として計上するのか長期前払費用として計上するのかくらいは明らかにしてもらいたいと思います。

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