2012年11月の金融円滑化法利用後倒産件数はやや減少―帝国データ11月月報より
2012年12月10日付で帝国データバンクから全国企業倒産集計2012年11月月報が公表されました。
11月月報によると、11月の「金融円滑化法利用後倒産」は43件で、前年同月比では72.0%の大幅増加となっていますが、ここ数カ月の傾向をみると以下のグラフのように多少の凸凹はあるもののそれほど大きな変動はないと言えそうです。
帝国データバンクの「今後の見通し」の最後は「不安材料目白押しの2013年へ」で締めくくられています。このレポートは、「金融庁指針の通り、金融円滑化法終了後も中小企業に対する金融機関の支援体制に変化がないのであれば、同法終了と同時に企業倒産が急増することは考えにくい。しかし、抜本的な事業再生へシフトできない企業は、徐々に倒産という形で表面化してくるだろう。」とはじまり、「2013年は、金融円滑化法終了を筆頭に不安材料が目白押しであり、企業倒産の増加懸念を和らげるような材料は見当たらない。」で終わっています。
2012年の倒産件数は、2011年を若干下回る水準で推移しているもの、2013年の見通しは相当暗いようです。
少し前にお会いした新規公開を担当している証券会社の担当者は、2013年はさらにIPO件数が増加するというようなことを言っていましたが、全体的な景気が落ち込めばIPO市場に与える影響も少なくはないはずです。
次の日曜日に実施される選挙で、政権が変わる可能性が極めて高いですが、政権変わっても「今よりひどくはならない」くらいにしか思えないのが悲しいところです。
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