閉じる
閉じる
閉じる
  1. 東証時価総額上位500社の取締役・執行役の報酬に占める業績連動報酬割合…
  2. 子会社株式の購入手数料-消費税は共通対応でいいそうです
  3. 海外子会社への復旧支援も寄附金に該当せず(新型コロナ)
  4. 顧客紹介に係る謝礼と交際費
  5. 子会社から親会社の配当に対して源泉徴収が不要となる?
  6. 旧経営陣解任の総会への委任状返信に3,000円のクオカードの可否
  7. 同一労働同一賃金-日本郵便事件最高裁判例を確認
  8. 公認会計士のM&A仲介トラブル-会計士・会社双方の請求を認め…
  9. GoToトラベル-出張費を総額精算でも給与課税なし
  10. 公認会計士協会への会費は商事時効では消滅しない
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

役員報酬は事後的に総会決議しても適法?

今回は、株主総会決議を経ずに役員報酬を支払った場合に、事後的に総会決議を経ることで適法な報酬の支払いとすることができるかについてです。

結論としては、平成17年2月15日の最高裁判例から、事後に株主総会の決議を経た場合でも当該支払いの効力は適法となります。

原則的には、取締役の善管注意義務から報酬支払い前に総会決議を経ることが求められると考えられますが、上記の判決では、事後的であっても総会決議を経ることによって、お手盛り防止という法の趣旨が達せられるものと考えられるため、この趣旨を没却するような特別な事情があるとみとめられない限りは、当該役員報酬の支払は総会決議に基づく適法有効なものになるべきと判示されました。

なお、上記の事案では、総会決議を経ないで役員報酬が支払われていたことに対する損害賠償を求めた株主代表訴訟を提起後に、以前の役員報酬の支払の決議を行っていますが、それでもなお、趣旨を没却するような特別な事情があるとはされていません。

株主の立場からすれば当時の株主構成と異なる状況下で承認決議がなされたとしても納得できないという部分もあるかと思います。この点について、役員報酬の事後承認が争われた名古屋高裁の事案(平成14年11月29日)では、株主側から、過去の各期の役員報酬及び役員賞与の支払い承認決議を異なる株主のもとで、瑕疵を治癒させる再決議ができるはずはないという旨の主張がなされました。これに対して裁判所は、「本件株主総会における株主が、Cらの功績等を考慮して、当時の取締役のなした役員報酬等の支出に対して、これを追認したものであって、株主としての立場を離れて控訴人ら及び参加人らの株主権を侵害するというほどの著しく不当な決議とまではいえない。」と判示しています。

以上のことからすると、事後的であっても総会決議をとっておくことは意味があるといえます。また、IPOの準備などで、過去の役員報酬について適切に決議がなされていないような場合で株主構成に変動がない場合に、遡って議事録を作成するしかないのでは?と思っていましたが、事後的に決議しておくというのもアリということになると考えられます。

関連記事

  1. 株主総会の基準日変更-今年は0社(全株懇調査)

  2. 責任限定契約の対象拡大-改正会社法(その9)

  3. 書面による議決権行使の期限と株主総会招集通知の発送期限

  4. 執行役員に「執行役」と同等の規律を設けることが提案されているそう…

  5. 内部通報からの調査でゴーン氏逮捕-5年にわたり年10億円程度を過…

  6. 子会社の重要性が乏しいため連結財務諸表を作成していない場合の事業…

カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 10,371,942 アクセス

ページ上部へ戻る