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転換社債とは?

今回は、会計士受験時代に簿記(今でいうところの会計学)の問題ではたびたび登場していましたが、実務上お目にかかった記憶がない転換社債について確認します。

転換社債は、旧商法時代の改正によって転換権が新株予約権として整理されたため、現在の実務では「転換社債型新株予約権付社債」と呼ばれているものです。会社法の位置付けとしては2条22号に定められている「新株予約権付社債」の一種で、新株予約権を行使する際に,社債の全部または一部を現物出資する(法236条1項3号)という特約が付されたものです。なお、旧商法では、転換社債型新株予約権付社債を表す規定が存在していましたが、会社法では上記のような定めがなされているのみとなっています。

「転換社債型新株予約権付社債」(旧転換社債)については、新株予約権部分の取扱いについて、分離型・非分離型、区分法・一括法という観点で歴史的に取扱いが変わってきています。分離型・非分離型は、新株予約権部分を本体の社債と分離して譲渡可能かどうかという性質による分類であり、、区分法・一括法は、新株予約権部分を区分して会計処理するかどうかという分類になります。

最終的に平成14年4月1日以後は、新株予約権付社債の新株予約権または社債のどちらかが消滅した場合を除いて、どちらか一方のみの分離譲渡が禁止されることになりました。これは、新株予約権の単独発行が可能であるため分離型の新株予約権付社債が発行できなくでも、社債と新株予約権を別個に発行することにより同様の経済効果を実現することが可能であるためです。

上記の改正に対応して公表された「旧商法による新株予約権及び新株予約権付社債の会計処理に関する実務上の取扱い(実務対応報告第1号)」では旧転換社債を「代用払込の請求があったとみなす新株予約権付社債」として会計処理を整理しています。関連している部分を一部抜粋しておくと以下のようになっています。

以前の転換社債は、株式への転換権の分離譲渡ができず、社債の発行価額と転換権の行使に際して払い込むべき額を同額とした上で、転換権を行使するときは、必ず社債が償還されて、社債の償還額が転換権の行使に際して払い込むべき額に充てられるものである。
したがって、代用払込の請求があったとみなす新株予約権付社債は、以前の転換社債に相当するものとして定められたものであると考えられる。ただし、新株予約権が消却された場合又は社債が繰上償還された場合には、社債と新株予約権がそれぞれ単独で存在し得る可能性があるので、そのような場合には以前の転換社債の性格は失われると考えられる。したがって、代用払込の請求があったとみなす新株予約権付社債の経済的実質が以前の転換社債と同一であると考えられるためには、社債と新株予約権がそれぞれ単独で存在し得ないことが明確にされていることが必要であり、例えば、以下のいずれかが社債要項等に照らして明らかである必要がある。

① 新株予約権について消却事由を定めておらず、かつ、社債についても繰上償還を定めていないこと。

② 新株予約権について消却事由を定めている場合には、新株予約権が消却されたときに社債も同時に償還されること、かつ、社債について繰上償還を定めている場合には、社債が繰上償還されたときに新株予約権も同時に消却されること。

一方、代用払込の請求があったとみなす新株予約権付社債のうち、社債と新株予約権がそれぞれ単独で存在し得ないことがあらかじめ明確にされていないものについては、以前の転換社債と同様の性格をもたないと考えられる。

次に「代用払込の請求があったとみなす新株予約権付社債」のうち「 代用払込の請求があったとみなす新株予約権付社債で以前の転換社債と経済的実質が同一であると考えられるもの」の会計処理(発行者)については、以下のように定められれています。

代用払込の請求があったとみなす新株予約権付社債で以前の転換社債と経済的実質が同一であると考えられるものの発行価額は、社債と新株予約権のそれぞれの発行価額を合算し、普通社債の発行に準じて処理する。又は、代用払込が認められる新株予約権付社債の会計処理に準じて処理する。

つまり、旧転換社債については、原則的には一括法で会計処理されることとなりますが、区分法により処理することもできるということになっています。

一括法による処理が認められる理由としては、「転換社債については転換権が行使されると社債は消滅し、社債の償還権と転換権が同時にそれぞれ存在し得ないことから、それぞれの部分を区分して処理する必要性は乏しいと考えられることに求められる」とされています。

また、「代用払込の請求があったとみなす新株予約権付社債で以前の転換社債と経済的実質が同一であると考えられないもの」については、区分法により会計処理することが必要となる点に注意が必要です。

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