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資本性借入金を損金算入できるケースが明確に-金融庁が国税庁に確認

税務通信3249号(2013年2月11日)に”金融庁「資本性借入金の税務上の取扱いについて」を公表”という記事が掲載されていました。

そもそも「資本性借入金」とは何かですが、「金融機関からの既存の借入金を返済順位の低い”劣後ローン”に転換した借入金のこと」です。金融機関が債務者区分を検討する際に影響し、償還条件が5年超等の借入金を資本性借入金として資本とみなすことが可能となります。

金融庁は、平成23年11月に金融検査マニュアルにおいて、資本性借入金を資本とみなすことができる条件を大幅に緩和し、この結果、債務超過であった企業への融資が可能となったという経緯があります。

今回、この資本性借入金に対応する金銭債権について、一定の要件の下、6年目以降に弁済される金額を貸倒引当金勘定への繰入によって損金算入ができる旨を国税庁に確認したということ公表されました。

弁済期限が延長された資本性借入金のうち、6年目以降の弁済額については「法令の規定による整理手続によらない関係者の協議決定」で、以下のいずれかの場合に損金算入が認められています。

①債権者集会の協議決定で合理的な基準により債務者の負債整理を定めているものである場合

②行政機関、金融機関その他第三者のあっせんによる当事者間の協議により締結された契約でその内容が①に準ずるものである場合( 法令96 ①一ニ, 法規25の2 )

しかし、従来は上記①および②にどのような場合が該当するのかが明確でなかったため、金融機関では有税処理されていることが多かったようです。

今回以下の三つのケースが上記①および②に該当することが確認されました。

・実質債務超過の状態にある債務者に係る「債権者集会の協議決定」又は「行政機関、金融機関その他第三者のあつせんによる当事者間の協議により締結された契約」において、負債整理が合理的な基準に基づいて行われ、債権者が債務免除とともに弁済期限の延長を行ったもの
税務通信の解説によると「貸付債権100のうち,50を免除,残り50を資本性借入金に転換した上で弁済期限の延長を行った場合,残りの50は繰入限度額の範囲内で損金算入可」ということです。

・実質債務超過の状態にある債務者に係る「債権者集会の協議決定」又は「行政機関、金融機関その他第三者のあつせんによる当事者間の協議により締結された契約」において、負債整理が合理的な基準に基づいて行われ、他に債務免除を行った大口債権者が存在する一方で、債権者(少額債権者)が債務免除を行わず弁済期限の延長のみを行ったもの
税務通信の解説によると「債務者XにY銀行が100,Z銀行が10を貸付けている場合,Y銀行が100を債務免除,Z銀行が10を資本性借入金に転換した上で弁済期限を延長した場合,Z銀行の債権10は繰入限度額の範囲内で損金算入可」とのことです。

・特定調停において、大部分の債権者が特定調停手続に参加し、負債整理が合理的な基準に基づいて行われ、いずれの債権者も債務免除を行わないものの、一定の金融支援を行う一方で、債権者が弁済期限の延長を行ったもの

金融円滑化法の終了の影響を緩和する施策の一つと言えそうです。

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