閉じる
閉じる
閉じる
  1. テレワークの交通費、所得税の非課税限度額適用の有無は本来の勤務地で判断…
  2. プライム市場上場会社、88.1%が英文招集通知を提供
  3. タクシー、インボイス対応か否かは表示灯での表示を検討?
  4. 副業の事業所得該当判断の金額基準はパブコメ多数で見直し
  5. 総会資料の電子提供制度、発送物の主流はアクセス通知+議案等となりそう
  6. 押印後データ交付の場合、作成データのみの保存は不可(伝帳法)
  7. 四半期開示の議論再開(第1回DWG)
  8. 内部統制報告制度の見直しが審議、年内に方向性が出されるそうです。
  9. Iの部に添付される監査報告書のサインを電子署名にしたらどうなる
  10. 物価高騰による減額改訂に定期同額の弾力的運用なし
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

過年度決算の訂正と内部統制報告書の訂正-決算訂正2度の三櫻工業(東一)は内部統制報告書を訂正せず

今回は経営財務3100号のミニファイルで取り上げられていた過年度決算の訂正と内部統制報告書の訂正についてです。

過年度決算の訂正と内部統制報告書の訂正の関係については、金融庁が公表している「内部統制報告制度に関するQ&A」の問71で以下のように述べられています。

(問71)【有価証券報告書の訂正報告書の提出と内部統制報告書】財務報告に係る内部統制は有効である(開示すべき重要な不備がない)と記載した内部統制報告書を、有価証券報告書と併せて提出した後に、財務諸表に記載した数値に誤りがあったとして有価証券報告書の訂正報告書を提出することになった。この場合、「開示すべき重要な不備」がないと記載した内部統制報告書についても併せて訂正報告書を提出しなければならないのか。

(答)

1.内部統制報告制度の対象とする内部統制は、(連結)財務諸表を中心とした財務報告が法令等に従って適正に作成されるための体制である。

2.したがって、有価証券報告書の訂正報告書が提出されたことをもって、直ちに連動して財務報告に係る内部統制に開示すべき重要な不備がないと記載した内部統制報告書について訂正報告書を提出しなければならないということにはならない

。ただし、有価証券報告書の訂正報告書を提出する原因となった誤りを検討し、当該誤りが内部統制の評価範囲内からの財務報告に重要な影響を及ぼすような内部統制の不備から生じたものであると判断される場合には、当該内部統制報告書についての訂正報告書の提出が必要になるものと考えられる。

3.なお、適切に決定された評価範囲の外から開示すべき重要な不備に相当する事実が発見された場合には、内部統制報告書に記載した評価結果を訂正する必要はないと考えられる(問 67 参照)。

上記のとおり、過去の決算訂正が必ずしも内部統制報告書の訂正につながるわけではないというのは以前も書いた内容で単なる確認ですが、経営財務の記載で興味深かったのは「平成24年に2度、過年度決算を訂正した三櫻工業(東一)は内部統制報告書を訂正していない」という点です。

東証一部の三櫻工業。聞いたことがない会社なので、何をやっている会社かを調べてみると、自動車・輸送機用配管部品と冷蔵庫用熱交換器を中核商品とするメーカーのようです。なので、HPで主要取引先と掲げられている会社はトヨタ自動車をはじめとする各自動車メーカ、三洋電機株式会社や富士通ゼネラルとなっています。

平成24年3月期の連結761億円で、最近4年はこの位の売上で推移しています。経常は結構変動していて、平成24年3月期は30億円ですが、平成23年3月期は62億、平成22年3月期45億円、平成21年3月期は9億円となっています。

そして、本題の過去の決算の訂正についてですが、平成24年1月13日に「訂正有価証券報告書等の提出及び過年度決算短信等の一部訂正に関するお知らせ」で平成18年9月期の半期報告書から平成23年9月の第2四半期報告書までの訂正報告書を提出しています。

決算訂正の理由は、永年勤続者に対する一時金支給制度の取り扱いを従来は支給時の費用として処理していたところ、監査人が交代し確定給付年金制度の対象とすべきということになったことによるものだそうです。ちなみに、前任の監査人が至誠監査法人、現任の監査人が監査法人トーマツです。また、修正の影響額は平成18年9月期で純資産▲254百万円となっています。訂正後でも純資産が326億円あるので、純資産に対する影響割合としては0.8%程度で重要性は乏しいといえます。また、決算プロセスに問題があると言えばそれまでですが、これだけで重要な不備というには酷といえる内容ではないかと思います。

さらに、同社は平成 24 年 11 月 12 日に再度「訂正有価証券報告書等の提出及び過年度決算短信等の一部訂正に関するお知らせ」を発表し、平成18年9月期の半期報告書から平成24年6月期の第1四半期報告書までの訂正報告書を提出しています。

今度の理由は何かというと、厚生年金基金の年金資産の持分の計算方法について監査法人トーマツからの指摘を受けて過年度決算の訂正に踏み切ったものです。それにしても、同じ退職給付絡みであれば平成24年1月の時点で気づいてもよさそうですが、どうして修正の時期がズレたのかはわかりません・・・

ちなみに、平成18年9月期の純資産に与える影響額は▲570百万円で、修正後の純資産に与える影響割合を計算すると約1.8%です。

上記の2回の訂正が同じタイミングで行われていたとすれば、退職給付引当金の計算プロセスに問題があるのでは?という気がしてきますし、純資産に対する影響額も2.5%程度になってきて、それなりに重要性を帯びてきます。

二つ重なっても重要な不備というには酷な気はするものの、敢えて2回に分けたのか?と邪推したくなるのは私だけでしょうか・・・

日々成長

関連記事

  1. 大王製紙も忘れてはなりません(その2)

  2. 内部統制報告制度強化等は先送り

  3. 大王製紙も忘れてはなりません(その1)

  4. 上場ベンチャー企業の粉飾・不公正ファイナンス

  5. 改訂内部統制基準の公表

  6. 過年度遡及修正と内部統制報告制度の関係




カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 12,283,350 アクセス
ページ上部へ戻る