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平成25年3月期有価証券証券報告書の留意点(その3)-財務情報

今回は、「有価証券報告書作成上の留意点 平成25年3月期提出用」(経営財務3113号)に記載されていた内容を参考に、短信作成段階で既に考慮済みだとは思いますが、財務情報の留意点について確認します。

上記の記事で取り上げられていた内容は、以下の二つです。

  1. 税制改正に伴う減価償却方法の変更
  2. 「連結財務諸表に関する会計基準」等を早期適用した場合

1.税制改正に伴う減価償却方法の変更

税制改正に伴う減価償却方法の変更内容については、いまさら書くまでもないと思いますので割愛しますが、税制改正にともない減価償却方法を変更した場合の注記例として以下が示されていました。

(会計上の見積りの変更と区別することが困難な会計方針の変更)
当社及び国内連結子会社は,法人税法の改正に伴い,当連結会計年度より,平成24年4月1日以後に取得した有形固定資産については,改正後の法人税法に基づく減価償却の方法に変更している。
これにより,従来の方法と比べて,当連結会計年度の営業利益,経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれXX百万円増加している。

細かい点ではありますが、発表された各社の短信をみてみると、タイトル部分は「(会計上の見積りの変更と区別することが困難な会計方針の変更)」ではなく「(減価償却方法の変更)」となっているケースも多く見受けられます。

プロネクサスの記載例でも、参考事例として「(減価償却方法の変更)」というタイトルが用いられているので大きな問題ではないと思いますが、ASBJの開示室グループ長が示している例ですし、会計方針の変更でありながら遡及修正を行わないものであるという点を明示するという点からも「(会計上の見積りの変更と区別することが困難な会計方針の変更)」というタイトルを使用する方が無難ではないかと思います。

2.「連結財務諸表に関する会計基準」等を早期適用した場合

これは、従来、開示対象特別目的会社として注記していた特別目的会社を、連結財務諸表に関する会計基準を早期適用して連結の範囲に含めた場合の処理についてです。

ほとんどの会社では関係ない内容だと思いますので、詳細は割愛しますが、「新たに連結の範囲に含めた子会社の連結財務諸表上の評価については、帳簿価額で行うか時価で行うかで、会計方針ンの変更等の記載が異なるので、留意されたい。」と点のみ紹介しておきます。

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