金融円滑化法利用後倒産が過去最高に-2013年4月(帝国データバンク調べ)
2013年5月10日に帝国データバンクが公表した「全国企業倒産集計」によると、2013年4月の「金融円滑化法利用後倒産」は52件と、集計以来の最多の件数となったと報告されています。
過去の推移をみると以下のようになっています。
木曜日以降日経平均が大きく変動しているものの、昨年末から株価が大きく上昇し、なんとなく景気がよくなっているかと錯覚してしまいそうですが、そんなに甘くはないというところでしょうか。
帝国データバンクは、金融円滑化法終了後も、関係省庁主導の経営改善・事業再生支援は続いていることや、政府が中小企業金融等のモニタリングに係る副大臣等会議を開催し、同法期限到来に当たって講じている総合的な対応策が機能しているかを検証し、監視の目を強めていることなごから、年間800件から900件のレンジ内で推移するだとうと予想しています。
したがって、今後も大きく増加すると見込まれている訳ではありませんが、延命が図られているだけで、経営内容は全く改善していない会社が潜在的に多数存在するというのが実態ではないかと思います。
2013年度末で期限切れとなる失業手当の拡充措置の延長が検討されていることや、生活保護受給者が215万人と過去最高になっている(こちらは高齢化が進んでいることも大きく影響していると思いますが・・・)ことからしても、見通しはそれほど明るくはありません。
円安が危機的な中小企業にとってもプラスに作用するのか、今後も動向に注意していこうと思います。
日々成長