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「連結財務諸表に関する会計基準」等の改正(その2)ー追加取得時の処理

今回は「連結財務諸表に関する会計基準」等の改正(その2)として、非支配株主からの持分の追加取得時の処理について確認します。

支配が継続している場合の子会社に対する親会社の持分変動の処理方法
子会社株式の追加取得・一部売却等により生じた持分変動に差額は資本剰余金として計上する(連結会計基準28項~30項)。

上記の改正は、IFRSや米国基準など国際的な会計基準との整合性を図って財務諸表の比較可能性を高めることが主な目的といえますが、それに加えて、子会社で時価発行増資が行われたようなケースにおいて持分比率が上昇した場合と低下した場合で処理方法が異なるのはおかしいというような実務上の課題に対応するという側面もあったようです。

それでは、2014年2月に改正された「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」の設例5で具体的な処理を確認します。

<前提条件>

  1. 時価評価による簿価修正額についての税効果は考慮しないものとする。
  2. P社はS社株式60%をX2年3月31日に900で取得し、S社を子会社とした。
  3. 支配獲得時(X2年3月31日)においてS社の資産のうち土地800(簿価)の時価は1,200であった。
  4. のれんは、10年で均等償却を行うものとする。
  5. X2年3月31日のS社の貸借対照表は以下のとおりであった。
  6. 2014-06-04_1

まず、支配獲得時の処理ですが、従来の「少数株主持分」が「非支配株主持分」となるだけで実質的に大きな変更はありませんが、以下のような処理となります。

①土地に係る評価差額の計上

借)土地 400 貸)評価差額 400

②連結修正仕訳

借)資本金     500  貸)S社株式     900
  繰越利益剰余金 300     非支配株主持分*1 480
  評価差額 400
  のれん*2 180

*1 (資本金500+利益剰余金300+評価差額400)×40%=480
*2 S社株取得価額900-(資本金500+利益剰余金300+評価差額400)×60%=180


<追加取得年度の前提条件>

  1. P社はS社株式20%をX3年3月31日に300で追加取得した(合計80%、個別財務諸表の簿価1,200)。
  2. S社のX3年3月31日の貸借対照表は以下のとおりであった。
  3. 2014-06-04_2

追加取得年度における処理は以下のようになります。

①土地に係る評価差額の計上

借)土地 400 貸)評価差額 400

②開始仕訳

借)資本金     500  貸)S社株式     900
  繰越利益剰余金 300     非支配株主持分 480
  評価差額 400
  のれん  180

③のれんの償却

借)のれん償却 18 貸)のれん 18

当初のれん発生額180÷10年=18

④非支配株主に帰属する当期利益の計上

借)非支配株主に帰属する当期純利益 140
               貸)非支配株主持分 140
当期純利益350×40%=140

⑤追加取得の仕訳

借)非支配株主持分*1 310  貸)S社株式  300
                 資本剰余金 10

*1 (500+650+400)×20%=310

上記⑤の仕訳の貸方に計上されている仕訳が資本剰余金となるというのが今回の改正の大きな変更点です。

ここまでは従来の処理と計上科目がかわっているというようなイメージですので、すんなり理解できるのではないかと思います。

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