グリーが定款を変更し不動産業へ進出?
今日の適時開示情報を見ていたら、グリー株式会社の「定款の一部変更に関するお知らせ」というものが目にとまりました。
平成26年9月26日に開催予定の定時株主総会に付議することを取締役会で決議したというもので、具体的には定款を以下のように変更するとされています。
(グリー株式会社「定款の一部変更に関するお知らせ」より抜粋)
この定款変更からすると旅行業を充実させ、不動産事業や旅客運送業に参入するというものです。
グリーに対する個人的なイメージはスマホ(携帯)ゲーム屋さんというものですが、業績については把握していなかったので、確認してみると以下のように推移しています。
(2013年6月期有価証券報告書)
さらに8月13日に公表された2014年6月期の決算短信によると売上高は125,598百万円(前年比17.5%減)、経常利益36,056百万円(前年比32.6%減)という結果になっています。
減収減益という結果ではありますが、経常利益で360億円の利益を計上しているので、株主でない者にとっては十分ではないかという気がしますが、意地悪な見方をすれば、コンプガチャのような仕組みで稼げないと、こんなものなのかなということになります。
なので、ゲーム以外で稼いでいこうと事業範囲を拡大していこうという思惑のようです。元々定款には「旅行業法に基づく旅行業及びその代理業」が含まれていましたが、ネットで検索してみると今年6月に「グリー、ホテルの当日予約専用スマホアプリ「Tonight」の提供を開始」というようなプレスリリースが出されていました。
ホテルの当日予約に特化したアプリということですが、利用者からすればそこが一番安いかどうかが重要ですので、取り扱いボリュームが大きく独自のプランなどを提供しやすいと思われる一休、楽天トラベル、じゃらんなどに割って入っていけるかは疑問です。
不動産については、すでに「いえプラス」という「全国各地の工務店と提携し、オンラインでの「商品+工事+メンテナンス保証5年間」のパッケージサービスを定額で提供するサービス」を提供しているようですが、今後、賃貸物件の仲介なんかも行っていくのかもしれません。
単に、工務店と顧客のマッチングを行うというのではなく、定額で5年間保証も付けるということになると、工務店の作業の品質管理なども必要になってくると考えられますので、あまりうまくいかないのではないかという気はしますが、今後の業績には注目したいと思います。
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