改正会社法(その1)-指名委員会等設置会社等
そんなことも知らないの?と言われないために、今回から何回かに分けて改正会社法の内容を確認していこうと思います。
参考にさせてもらうのは「ここが変わった!改正会社法の要点がわかる本(長嶋・大野・常松法律事務所 三原秀哲著)」です。わかりやすく読みやすいので、おすすめです。
1.改正の方向性
今回の会社法改正は、法務省法制審議会第162回会議(平成22年2月24日開催)で、会社法改正を念頭においた諮問に端を発しています。
当該諮問は、
したががって、方向性というと大袈裟ですが、大雑把にどんな改正が行われているかを理解するとすれば、今回の会社法改正は社外取締役などコーポレートガバナンスに関する部分の改正と親会社が重要な子会社の株式を譲渡する場合の手続きなど親子会社に関する事項の改正ということになります。
2.改正会社法の施行日は?
改正会社法は平成26年6月20日に国会で可決・成立しており、6月27日に公布されています。施行日については、改正会社法の公布日から起算して1年6か月を超えない範囲内において政令で定める日とされており、現時点では未定です。
しかしながら、平成27年4月1日または5月1日が施行日となる可能性が高いと言われています。
3.委員会設置会社が指名委員会等設置会社へ
現行会社法における「委員会設置会社」の名称が「指名委員会等設置会社」(改正会社法2条12号)に変更されます。
これは
つまり、改正会社法では、単に委員会というと、指名委員会、監査委員会、報酬委員会、監査等委員会の四つとなってしまうため、従来の三つの委員会(指名委員会、監査委員会、報酬委員会)を「指名委員会等」と定義しなおし、従来の委員会設置会社を「指名委員会等設置会社」に名称変更しました。
なお、何故「指名委員会等」なのかですが、「順序として指名委員会3つの委員会の最初に並んでいるということの他、この3つの委員会のうち指名委員会が重要な権限のある委員会であるため」(「ここが変わった!改正会社法の要点がわかる本」(長嶋・大野・常松法律事務所 三原秀哲著)とのことです。
では、「監査等委員会」とはどのような仕組みかですが、これは次回以降とします。
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