最低賃金東京では888円(約2%アップ)に!-2014年度初任給引き上げも約3割に上昇
8月28日に厚生労働省から発表された最低賃金は、全国平均(加重平均)で780円(前年比16円増、約2.1%増)となりました。
最低賃金が最も高いのは東京で888円(前年比19円増)、第2位が神奈川で887円(前年比19円増)となっています。その他、関東の各県について最低賃金は以下の通りになっています。
(出典:厚生労働省「平成26年度地域別最低賃金額答申状況」より抜粋)
発行予定日は、都道府県によって若干異なりますが、10月中が予定されています。
東京や神奈川ではコンビニのバイトでも時給900円というような表示をよく見かける気がしていましたが、改めてコンビニのアルバイトの時給を検索してみました。
ローソンのHPで東京都のアルバイト情報を検索してみると、1000円を超える時給のところもある反面、現行の最低賃金ぎりぎりの時給のところも散見されますので、そのような店舗は時給の引き上げが必要となり、経営にも影響を与えそうです。
最近、私が利用しているクリーニング店に、週1日の定休日ができました。従来は、ほぼ年中無休で営業していましたが、やはり人件費が問題だったのかなと推測されます。
たしかに、単身世帯や共働きの世帯では、クリーニングは週末に利用することが多いと考えられるので、平日の定休日が不都合という人は少ないと予想されます(つまり、曜日によって稼働率が低い日はあるはず)。そうであれば、顧客を失う可能性も小さいので平日の稼働率が低い日を休みにしたほうが人件費分コストが下げられるので休みにするという選択もありだと思います(その結果、働き口がなくなるパート・アルバイトの個人消費に影響するということはありえますが)。
従来、顧客の利便性という観点から、年中無休・長時間営業というようなトレンドがあったように思いますが、今後、パート・アルバイトが多数を占めるスーパーやコンビニなどでは、稼働率を勘案し営業時間の短縮化や定休日の増加などが増えてくるのかもしれません。セブンイレブンが文字通りの営業時間となる日が再びやってくるのかも・・・
上記のとおり、最低賃金が引き上げられるわけですが、2014年度の初任給についても、初任給が引き上げられた割合が高くなったということが労政時報で取り上げられていました。
労政時報(3872号)の記事によると、2014年度の初任給を引き上げた企業は調査対象全体の30.3%となったとのことです。約3割なので、あまり高い水準だとは感じませんが、過去6年間は約9割の企業が据え置きとしていたことからすると、大きな変化だといえます。
ただし、調査結果によると大学卒(一律設定)の平均額は20万4863円で、前年度の水準と比べて806円(0.4%)の上昇となっています。最低賃金の上昇率に比べると、見劣りしますが、正社員の場合、賞与や会社負担の法定福利費、各種福利厚生などもあるので、このような結果もやむを得ない部分はあります。
ちなみに、大学卒の初任給の推移をみると、「05・06年度は19万9000~20万1000円台、07年度は20万2000円台、08~11年度は20万3000円台、12年度以降は20万4000円台と、緩やかに上昇してきている」とのことです。
日々成長