福祉車両の消費税を利用した租税回避行為が横行しているそうです。
福祉車両の非課税措置悪用事例が横行しているそうです。
消費税法上「身体障害者用物品」の譲渡等が非課税とされていることを悪用した租税回避行為が一部で横行しているとのことです。
手でアクセルやブレーキを操作できる手動装置などを改造した場合、当該改造部分だけでなく車両本体も非課税となるという点を悪用し、一部の税理士が、「健常者に対し、簡易な改造を加えることを勧めている」(T&A master No.560)とのことです。
それほどメリットがあるの?という気がしましたが、「比較的簡易な改造であれば費用が10万円以内というものがあり、高級車を購入すれば”節税額”にあたる「消費税額-改造費」が100万円を超えるケースもある」とのことです。
確かに100万円を超える節税ということであれば、魅力を感じるというのが本音ですが、それにしても100万円超の節税を可能にするためには1,500万円位の超高級車を購入しなければならないわけですから、そのような超高級車を購入する人(法人)が選択する手法としては、いささか情けない感じがします。
しかも「改造により取り付けられたそうちは、車両購入後に取り外されることが多いようだ」とのことですので、なんとも悲しい気分になる租税回避行為です。
このような租税回避行為の横行を受けて、早ければ平成27年税制改正で見直しが実施される可能性があると述べられており、具体的には改造部分のみを消費税の非課税とするという方向で検討がなされるだろうという見解が示されています。
一般車両本体部分は通常通り課税、改造部分を非課税とするというのは、合理的ともいえますが、健常者であれば歩いて行くことが容易な場所でも、車両を必要とする障碍者の方がいるということを考えると、一部の心無い人の租税回避により、本当に車両を必要としている人の負担が重くなってしまうというのはいかがなものかという気がします。
課税対象を変更するよりは、一般的な感覚で悪質な租税回避行為に課税できるようにするか、福祉車両として認定する際の手続きを見直す(これはこれで新たな利権を生みそうですが・・・)というような方法を選択したほうが良いのではないかと思います。
日々成長