非支配目的株式等の継続保有要件はやはり設けられないようです
平成27年度税制改正で改正が予定されている受取配当金の益金不算入割合の改正に関連して、T&A master No.587に「今月までに株式保有で50%益金不算入も」という記事が掲載されていました。
この記事では、少し前に”受取配当金の益金不算入-継続保有要件の起算日が「基準日」の方向へ”というエントリで記載した税務通信で述べられていた方向で改正が行われる見込みと述べられています。
以前同誌で述べられていた見解とは異なりますが、非支配目的株式等についても『現行の関係法人株式等と同様、「配当等の額の支払いに係る効力が生じる日以前6ヶ月以上引き続き有していること」との要件が入るものと見られていた』とし、「本誌取材によると、保有要件に関しては、現行の関係法人株式等とは異なる内容となる」と述べられています。
変更される内容は、関連法人株式等については、継続保有の起算点が「効力発生日」から「基準日」になるという点と、「非支配目的株式等については継続保有要件は入らない。シンプルに「基準日」において保有割合が5%以下であれば、非支配目的株式等に該当する旨規定される」と述べられています。
つまり、税務通信が述べていた内容と同様の内容となっています。
非支配目的株式等に該当すれば益金不算入割合は20%、その他の株式等に該当すれば益金不算入割合は50%と30%分の影響がでてくることになります。最終的には政令が改正されてみないとわかりませんが、配当が見込まれる株式で5%に近い割合を保有しているのであれば、期末までに買増しをすることで益金不算入割合を50%にできる可能性が高いということのようです。
といっても、ほとんど時間は残されていませんので、現実的には今からどうこう対応するのは難しいと考えられますが、決断はお早めに。
日々成長