閉じる
閉じる
閉じる
  1. 2021年4月1日より「租税条約に関する届出書」の電子提出が可能に
  2. 算定・月変実務の変更点(2021年)
  3. ムゲンエステート、消費税をめぐる裁判で上告を断念
  4. 研究開発税制の自社利用ソフトへの適用拡大
  5. 2021年2月期の小売業・サービス業のコロナ影響収束見込
  6. 公益財団法人への自己株の低額割当が散見される?
  7. 2021年3月期有価証券報告書、金融庁レビューの重点テーマ審査は?
  8. 在宅勤務時の残業食事代の課税関係
  9. 名義変更保険の節税が不可能になるようです
  10. ワーケーション旅費の税務上の取扱い
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

ホームページの制作費は資産計上必要か?

今回はホームページ(サイト)の制作費の取り扱いについてです。

ボリュームによっても当然異なりますが、立派なホームページを外注で制作してもらうと、300万円とか500万円といった金額が必要となることもあります。

そして、これだけ金額が大きくなると、ホームページの制作費を税務上資産計上する必要があるのだろうかという点が気になります。

この点については、ホームページの制作費用については、一般的には資産計上は不要で広告宣伝費として処理することができるが、ソフトウェアが組み込まれている様な場合には、その部分はソフトウェアとして資産計上が必要と解説されています(「減価償却資産の取得費修繕費 改訂第6訂版」など)。

一般的に広告宣伝費として一時に損金算入が認められるというのは、ホームページは頻繁に更新されるものであるからということによります。したがって裏を返すと、ソフトウェアが組み込まれていないホームページであっても、その効果が1年以上に及ぶことが確実であるのであれば、税務上は繰延資産として計上して減価償却を行っていくということになります。

上記の観点からすれば、ソフトウェアが組み込まれている場合以外は、確かに1年以上も放置されることは少ないので資産計上は通常不要と考えてよさそうです。

問題は、ソフトウェアが組み込まれているとはどのような場合なのかです。この点について、少し古い記事ですが税務通信(2987号 2007年10月08日号)ではいくつかの例が挙げられています。

例えば、ホームページ上で自社商品を検索する機能が付いている場合、「ホームページ内の情報について、サーバーを通して情報を探し出すようなプログラムは、ソフトウエアに該当するものと考えられ」ると解説されています。

これは「検索機能は、サーバーで管理している情報から入力したキーワードに関係するものを探し出すというプログラムが組み込まれているため、ソフトウエアに該当するものと考えられます。」との理由によるものです。

ここで言っている「検索機能」とは異なるのかも知れませんが、今時のホームページでサイト内検索機能が付されていないことは稀だと思います。するとサイト内検索機能をもったホームページを制作してもらうとそれはソフトウェアとして取り扱わないとならないのだろうかという疑問が生じます。

また、「ホームページには、広告宣伝目的で動画を掲載しています。これは,ソフトウエアに該当しますか。」という問いに対して、「動画の内容にもよりますが、一般的にホームページに掲載されている動画は、仕様書等が付されていること等から、ソフトウエアに該当するものと考えられます。したがって、掲載の目的が広告宣伝であっても、広告宣伝費として即時償却はできないものと考えられます。」とされています。

ということは、今まで考えたこともありませんでしたが、決算説明会の動画をIRサイトに掲載している上場企業は、この動画の制作費用(いくらかかっているのかは不明ですが)を税務上資産計上しなければならないのだろうかという疑問も生じます。

なお、「広告宣伝費の部分とソフトウエア部分の制作に要した金額が区分できる場合には、それぞれ別に処理をすることができますが、区分できない場合には、全体をソフトウエアとして資産計上する必要があります。」とされていますので、資産計上するとなったら全額資産計上必要という可能性もあります。

なんだかまずい気がしてきましたが、そもそもそのサイトの効果が1年以上に及ぶのかという観点に立ち戻って考えてみると、たとえば、特定の製品のためのサイトで、新製品の発売などに合わせて1年に1回以上は作り替えが行われるということであれば、広告宣伝費として処理するという余地もあるのではないかと思います。

ちなみに、「ホームページを流行りに合わせるため、ホームページ全体を1年ごとに作り変えています。制作費用は1,000万円と高額ですが、全体を作り変えたときに除却することができますか。」という問に対する回答は、除却可能とされています。
その上で、「通常,ソフトウエアを取得した場合は、資産計上をして3年又は5年で償却しなければなりませんが、今後事業の用に供さないことが明らかである場合は、その帳簿価額の損金算入(除却)が認められることとされています。したがって,ホームページについても、今後インターネット上に掲載しないことが明確である場合には、除却が認められることになります。」とされています。

もっとも、この流れで考えれば、資産計上した上で、実際に掲載しなくなった段階で除却ということになりますので、当初は資産計上しておくというのが無難ということになります。



関連記事

  1. 源泉徴収推計課税の明確化などが図られる-令和2年度改正

  2. 帳簿の提示を拒み続け約29億円を納付

  3. 非支配目的株式等の継続保有要件はやはり設けられないようです

  4. 自社株対価M&Aの課税繰延は今後の検討課題に

  5. 必要な資料の提出を促せば注意義務を尽くしたことになる?

  6. 資本性借入金を損金算入できるケースが明確に-金融庁が国税庁に確認…

カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 10,991,565 アクセス
ページ上部へ戻る