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保守サービスの売上を一括計上から期間按分への変更した事例

会計方針の変更で興味深い事例があったので取り上げます。2015年3月期の(株)セゾン情報システムズでは会計方針の変更として以下のように記載されています。

(売上計上基準の変更)
パッケージソフトウェアの保守サービス売上高について、従来、一部の保守契約は保守サービスを開始した期に契約額全額を売上高に計上しておりましたが、当連結会計年度より、保守契約期間に応じて売上高を計上する方法に変更いたしました。
これは、保守サービス売上高が堅調に伸びている中で、当連結会計年度から新販売管理システムが本格稼働したことにより、該当する一部の保守サービスを提供する時期と売上高の計上時期との対応関係を見直した結果、取引の実態をより適切に反映できることから、期間損益計算を適正に行うために実施したものであります。これにより、全ての保守サービスは契約期間に応じて売上高を計上する方法になっております。
当該会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表になっております。
この結果、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度における連結貸借対照表は、繰延税金資産、前受金がそれぞれ184,900千円、518,800千円増加し、利益剰余金が333,900千円減少しております。前連結会計年度の連結損益計算書は、売上高、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ40,791千円減少し、少数株主損益調整前当期純利益及び当期純利益が37,582千円減少しております。
前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書は、税金等調整前当期純利益が40,791千円減少し、前受金の増減額が同額増加しております。
前連結会計年度の期首の純資産に累積的影響額が反映されたことにより、連結株主資本等変動計算書の利益剰余金の遡及適用後の期首残高は296,317千円減少しております。
なお、1株当たり情報に与える影響は当該箇所に記載しております。

実務上、金額的に重要性が乏しいものであれば本来期間按分して計上すべき保守サービスの売上を一括計上するということも考えられますが、上記の会計方針の変更によれば、当該処理をすることによって前事業年度における前受金が約5億円増加しているから、重要性が乏しいといえるレベルのものなのかは微妙なところですが、同社の経常利益は30億円前後(15年3月期は40億円の損失)であり、単年度の損益に与える影響は4000万円程度のようですので、金額的には重要性が乏しいと判断していたということなのだと推測されます。

ただ、前受金の増加が約5億円で、単年の売上に与える影響が約4,000万円というのは影響額が小さすぎるかなという感じはしますが、「保守サービス売上高が堅調に伸びている」ということが原因かもしれません。

いずれにしても、書きにくい会計方針の変更ではないかと思います。

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