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法人税個別通達を踏まえたリバースチャージ方式の仕訳方法

税務通信3371号の税務の動向で法人税個別通達を踏まえたリバースチャージ方式の仕訳例が取り上げられていました。

最初に新設された法人税個別通達5の2の内容を確認しておくと以下のようになっています。

(特定課税仕入れに係る消費税等の額)

5の2 消費税法第5条第1項((納税義務者))に規定する特定課税仕入れ(以下「特定課税仕入れ」という。)の取引については、取引時において消費税等の額に相当する金銭の受払いがないのであるから、その取引の都度行う経理処理において当該特定課税仕入れの取引の対価の額と区分すべき消費税等の額はないことに留意する。
 ただし、法人が当該特定課税仕入れの取引の対価の額に対して消費税等が課せられるものとした場合の消費税等の額に相当する額を、例えば、仮受金及び仮払金等としてそれぞれ計上するなど仮勘定を用いて経理処理することとしても差し支えない。(平27年課法2-8により追加)

当分の間、課税売上割合95%以上の事業者の場合、その期間は特定課税仕入れはなかったものとして取り扱われることとされています(27年改正法附則42)。したがって、その間に受けた事業者向け電気通信利用役務の提供については、課税標準とされず仕入税額控除の適用もないこととなりますが、上記の記事で法人税個別通達を踏まえた上で仕訳の処理方法としては以下のような方式が紹介されていました。

1.支払時に消費税を認識しない処理

課税売上割合95%以上の事業者の場合、当分の間は特定課税仕入れはなかったものとして取り扱われることから、課税売上割合95%以上の事業者が電気通信利用役務の提供を受けた場合の仕訳としては、従来通りの仕訳とするという方法があります。

ただし、期末において課税売上割合が95%未満となった場合には特定課税仕入として取り扱われることなるため、当該取引が事後的にも区分できるようにしておいた方がよいという点は注意が必要です。

具体的には、使用している会計システムのよって異なると思いますが、消費税コードを正しく設定しておくという対応になると考えられます。

2.支払時に仮勘定で処理する方法

「実務では、支払時に、特定課税仕入れの取引の対価の額に消費税等が課されるものとして消費税等の額に相当する額を仮勘定を用いて経理処理することも考えられる。」として、支払時にとりあえず消費税見合い分を仮勘定で処理するという方法が紹介されています。

仮に本体価格10万円とした場合の仕訳は以下のようなものとなります。

借)費用  100,000 貸)現金預金 100,000
  仮払金  8,000   仮受金   8,000

そして、期末に課税売上割合が95%以上であることが確定した場合に以下の仕訳を起票することとなります。

借) 仮受金 8,000 貸)仮払金 8,000

特定課税仕入取引であることを明確にする上では有効な方法ですが、実際の処理としては煩雑な処理です。もっとも、課税売上割合が予期せず95%未満となってしまったようなケースにおいて消費税コードの設定を間違っていても間違う可能性が低くなるという点ではよい方法ではないかと思います。

一方で、課税売上割合が95%未満の事業者は原則通りリバースチャージ方式の適用を受けることとなり具体的な仕訳方法としては以下が取り上げられていました。

3.支払時に消費税を認識しない処理

個別通達では「取引時において消費税等の額に相当する金銭の受払いがないのであるから、その取引の都度行う経理処理において当該特定課税仕入れの取引の対価の額と区分すべき消費税等の額はない」とされているため、支払時に消費税を認識しない処理を採用した場合には、期末時点で控除対象外消費税相当分について処理を行う必要が生じることとなります。

仮に課税売上割合が80%として、期中の特定課税仕入が10万円であった場合の仕訳は以下のようになります。

(期中)
借)費用  100,000 貸)現金預金 100,000

(決算時)
借)雑損   1,600(*1) 貸)未払消費税等 1,600

(*1)100,000×8%×(1-80%)=1,600(控除対象外消費税)

4.支払時に仮勘定で処理する方法

上記2.と3.の組み合わせの処理となりますが、3.と同様の前提とした場合の処理は以下のようになります。

(期中)
借)費用  100,000 貸)現金預金 100,000
  仮払金  8,000   仮受金   8,000

(決算時)
借) 仮受金 8,000 貸)仮払金 8,000
借)雑損   1,600 貸)未払消費税等 1,600

この処理を採用していた事業者が、結果的に課税売上割合が95%以上となった場合は、期末に仮払金と仮受金を相殺することとなります。

それほど該当件数がない場合には、どの方法を採用してもそれほど手間は変わらないように思いますが、処理しなければならない件数が多いケースでは、使用している会計システムの仕様も踏まえてどの方法を採用するのかを検討しておく必要がありそうです。

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