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「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の改正適用時の影響額は剰余金へ

2015年12月10日にASBJから企業会計基準適用指針公開草案第55号「税効果会計に適用する税率に関する適用指針(案)」が公表されましたが、経営財務の記事によると今年5月に公開草案が公表されている「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」については専門委員会での審議は一段落したとのことです。

回収可能性の適用指針では、例えば分類2の会社では回収可能性の判断が従来は経常的な利益とされていたものが、課税所得となったり、スケジューリング不能の一時差異の取扱いに変更が加えられています。このような各区分の規定内容の変更ばかり着目していましたが、改正される適用指針を適用して繰延税金資産の計上額を見直した場合の影響額は期首の利益剰余金で調整を行うことになるとのことです(適用指針公開草案第49項(4))。

具体的には改正による以下の取扱いにより処理方法を変更する場合には「会計基準等の改正に伴う会計方針の変更」として取扱うこととなる予定です。

  1. 分類2の企業が、スケジューリング不能な将来減算一時差異について回収可能であることを企業が合理的な根拠をもって説明する場合には回収可能性があるとする場合
  2. 分類3の企業が、おおむね5年を明らかに超える見積可能期間においてスケジューリングされた一時差異等に係る繰延税金資産が回収可能であることを企業が合理的な根拠をもって説明する場合には回収可能性があるとする場合
  3. 分類4の要件に該当する企業が、将来において一時差異等加減算前課税所得が生じることを企業が合理的な根拠をもって説明する場合に分類2に該当するものとする場合

公開草案において改定適用指針の適用時期は平成28年4月1日以後開始する事業年度とされていますが、平成28年3月31日以後終了する事業年度から早期適用可能とされていますので、3月末までには正式に適用指針が公表されるはずです。

上記のような改定による影響額はそれなりに大きくなる可能性があり、最終損益に与える影響があるのかと思っていましたが、剰余金で調整されるため単年度の損益に与える影響はほとんどないようです。

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