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税制改正による定額法への変更で混乱が生じる可能性が大?

T&A master NO.626に「税制改正による定額法変更で企業に混乱が生じる可能性大」という記事が掲載されていました。

平成28年度税制改正によって、法人税法上、建物附属設備及び構築物の減価償却方法について、定率法が廃止され定額法に一本化される見込みであるという点は以前も取り上げましたが、この改正が大きな混乱をもたらす可能性があるという内容です。

これは、税制改正に伴って会社が建物附属設備の減価償却方法を定率法から定額法に変更した場合には、「正当な理由による会計方針の変更」に該当しない可能性があるためです。

「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準の適用指針」では、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更以外の会計方針の変更を行うための正当な理由がある場合とは、次の要件が満たされているときをいう、として以下の二つが掲げられています。

  1. 会計方針の変更が企業の事業内容又は企業内外の経営環境の変化に対応して行われるものであること
  2. 会計方針の変更が会計事象等を財務諸表に、より適切に反映するために行われるものであること

税制改正に伴う減価償却方法の変更は上記のいずれにも該当しないため、税制改正を理由として減価償却方法を変更することは認められない可能性があるということになります。

しかしながら、平成23年度税制改正により定率法が250%定率法から200%定率法に変更された際には、「減価償却に関する当面の監査上の取扱い」が改正され、税制改正に伴い250%定率法から200%定率法への変更する場合には法令等の改正に伴う変更に準じた正当な理由による会計方針の変更として取り扱われることとされた経緯があります。

上記記事でも「日本公認会計士協会あるいは企業会計基準委員会による取扱いの指針が待たれるところだ」とされていますが、個人的には「減価償却に関する当面の監査上の取扱い」のようなものが当然出されるものだと考えています。

そもそも200%定率法や250%定率法という償却方法自体、財源確保を目的として変更されてしまうような理論とは無縁とも言える方法ですので、そのような変更が法令等の改正に伴う変更に準じた正当な理由による会計方針の変更として取り扱われるのであれば、税制改正によって減価償却方法が変更されるのも同様に取り扱われることになると期待するのが普通ではないかと思います。

税務上は建物附属設備について定額法を採用するほかありませんので、仮に会計上、会計方針の変更が認められないとすれば無駄な管理コストが発生することとなることからしても、対応が図られることとなると考えられます。

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