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3月決算の単体計算書類で「企業結合に関する会計基準」の適用開始による会計方針変更の注記が必要となるのは?

3月決算会社の単体計算書類を作成する場合に、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」を早期適用していなければ今期は特に記載する項目はないかなと思い、確認のため証券印刷の単体開示用の記載例を確認してみました。

すると、連結同様に「企業結合に関する会計基準」等の適用開始による記載例が掲載されていました。

例えば、当事業年度から将来にわたって適用する場合で、過去において対象となる企業結合等取引があるが、当事業年度において企業結合等取引がない場合には以下のような記載例が示されていました。

(会計方針の変更)
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)及び「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 平成25年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等を、当事業年度から適用し、取得関連費用を発生した事業年度の費用として計上する方法に変更いたしました。また、当事業年度の期首以後実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する事業年度の財務諸表に反映させる方法に変更いたします。
 企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)及び事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当事業年度の期首時点から将来にわたって適用しております。
 なお、当事業年度において、財務諸表及び1株当たり情報に与える影響額はありません。

「企業結合に関する会計基準」では取得関連費用を発生した事業年度の費用として処理することとされていますが、個別財務諸表上の付随費用については、「個別財務諸表における子会社株式の取得原価は、従来と同様に、金融商品会計基準及び日本公認会計士協会会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」に従って算定することに留意する。」(企業結合会計基準第94項)とされていますので、単体の処理に変更はないはずなのに記載例が示されているのは何故だろう・・・

と、少し考えて気づきました。株式取得によって子会社化することばかりに気を取られていましたが、単体決算会社であっても吸収合併によって他の会社を取得することはありえます。

したがって、単体決算会社であっても過去において他社を吸収合併したことがあるような会社であれば、上記のような注記を行う可能性があります。

実際単体決算会社で会計方針の変更として上記のような注記を行っている会社があるのだろうかと、非連結会社の四半期報告書を検索してみると15社がヒットしました。

例えばオイシックス㈱の第1四半期報告書では、概ね上記の記載例のような注記が行われています。平成27年3月期の有価証券報告書で同社の沿革を確認すると平成24年4月に「株式会社ウェルネスを吸収合併」したと記載されています。

同様の注記が行われている㈱PALTACやアイスタディ㈱なども同様に有価証券報告の沿革を確認すると過去において他社を吸収合併していることが確認できました。

したがって、単体決算会社の場合、「企業結合に関する会計基準」の適用開始によって注記が必要となるケースは多くはないと考えられるものの、過去において他社を吸収合併しているような場合などには注記が必要となると考えられます。

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