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Wordの不思議(その1)-広すぎる行間が縮まらないのは何故?

興味深いことに、文字が入力されている部分は、何も入力されていない部分の2行分の高さとなっていることが確認できます。

さらに、文字の大きさを20ptにしてみると、今度は何も入力されていない部分の3行分の高さになってしまうことが確認できます。

word1_gyoukan6

Wordの標準的な行間(行送り)は18ptに設定されているはずですが、上記から、文字の大きさによって勝手に行間が標準行間の2倍、3倍というように拡大していってしまうということが確認できます。

しかしながら、10.5ptの場合であっても何故行間が広くなってしまったのかという疑問が残ります。これは、結論としてはフォントによって必要とされる行間が異なり、行間が足りないと標準行間の整数倍で拡大されていってしまうということになるようです。

上記のフォントは「メイリオ」ですが、仮に「MS明朝」にしてみると、以下のとおりきれいに標準のグリッド線に収まり、行間も全く問題ありません。

word1_gyoukan7

つまり、フォントによって同じ文字サイズであっても必要とされる行間が異なるということです。この倍率がMS明朝では文字サイズの1.3倍とされているようです。したがって、MS明朝で文字サイズを14ptにしてみると14pt×1.3=18.2>18となりますので、以下のように標準行間の2倍が使用される状態となります。

word1_gyouka8

「メイリオ」は文字サイズに対して必要とされる行間が1.95倍となっているらしく、標準行間の18ptを超えるため2行分の行間となってしまっていたというのが原因でした。

解決法としては、前述のように段落ダイアログで行間で適当な固定値を設定するというもののほか以下のような方法があります。

  1. フォントをMS明朝に変更する。
  2. 段落ダイアログの「1ページの行数を指定時に文字をグリッド線に合わせる」のチェックをはずす。
  3. デフォルトの行送りを18ptから必要なポイントに変更する。
  4. フォントをMS明朝にするというのが最も簡単ですが、どうしても「メイリオ」等のフォントを使用したいということであれば、適当な固定値を設定するというのが簡単な方法といえそうです、ただし、見出しなどで固定値に設定したptよりも大きな文字サイズを使用すると文字が切れることがあるというデメリットがありますので注意が必要です。

    また、2番目の方法の結果についても触れておくと、この場合は、各フォントが必要とする行間が勝手に設定されることとなります。したがって、MS明朝に対してメイリオの行間は広く設定されることとなります。

    word1_gyoukan9

    例えばフォント「メイリオ 10.5pt」で上記のチェックを外すと以下のようになります。

    word1_gyoukan10

    Wordの疑問が一つ解決しました。

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