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出る杭はもっと出ろ!

固定資産の取得価額の按分方法

今回は固定資産の取得価額の按分方法についてです。複数の資産を取得した際に一括して値引きを受けたような場合、値引額を各資産に按分する必要がありますが、このような場合の取得原価の計算方法についてT&A master No.657に”固定資産の取得価額の按分方法”という解説記事が掲載されていました。

基本的な考え方としては、共通的に発生するものは合理的にその他の資産に按分するというということになるといえます。そして、共通的に発生するものには、①複数の資産全部に共通的に発生するものと、②一部の資産に共通して発生するものがあるので、これらを区分して一定の順序で計算する必要があるとされています。

原価計算の部門費計算でいうところの階梯式配賦法をイメージできる方は理解しやすいのではないかと思いますが、全資産に共通して発生するものをその他の資産に按分した上で、(全資産に共通して発生するものを按分後の)一部の資産に共通して発生するものを関連する資産に按分するという手順で按分計算を行うこととなると解説されています。

この記事では、建物新築時の工事請負契約書の記載項目例として以下の項目が取り上げられていました(金額は省略)。
1.設計費
2.工事監理料
3.建物本体工事
(1)仮設工事
(2)建築工事(鉄骨鉄筋コンクリート造)
(3)木製建具工事
(4)電気設備工事(蓄電池電源設備ではない)
(5)諸経費①
4.外構工事(アスファルト舗装)
5.諸経費②
6.値引

各項目が明示されているという前提で、上記の場合は、1.設計料、2.工事監理料、5.諸経費②、6.値引は、3.建物本体工事の各工事と4.外構工事(アスファルト舗装)に関連するものと考えられるので、まず、これらの合計額を3.建物本体工事の各工事と4.外構工事(アスファルト舗装)の合計額に按分します。

その上で3.建物本体工事の中にある(1)仮設工事と(5)諸経費①が(2)建築工事(鉄骨鉄筋コンクリート造)~(4)電気設備工事(蓄電池電源設備ではない)の工事に共通的に係るものであると判断されるので、(1)仮設工事と(5)諸経費①の合計額を(2)建築工事(鉄骨鉄筋コンクリート造)~(4)電気設備工事(蓄電池電源設備ではない)の各工事に按分します。

上記の例では共通的なものを按分すると、3.建物本体工事の(2)建築工事(鉄骨鉄筋コンクリート造)~(4)電気設備工事(蓄電池電源設備ではない)および4.外構工事(アスファルト舗装)が残ります。

このような手順で按分計算を行うと各工事の取得価額が計算できますが、さらに”建物附属設備または構築物として限定列挙されているものを除いて、建物に固着する内部造作を含む建物建設に係る費用は、原則として建物に区分することされて”いるので、上記の(3)木製建具工事の金額は建物に集約されることとなります。

最終的に共通費按分後の(2)建築工事(鉄骨鉄筋コンクリート造)および(3)木製建具工事が建物、(4)電気設備工事(蓄電池電源設備ではない)が建物附属設備、4.外構工事(アスファルト舗装)が構築物ということになります。

このケースでは、2段階の按分計算となっていますが、項目数が多くなるとさらに階層が深くなったり、2階層目で按分しなければならないグループが2つ以上あるというようなことも考えられます。耐用年数が最も長い建物にしておけば税務上は文句を言われないだろうというような割り切りもあり得るかもしれませんが、計算自体はExcel等で簡単に行えると思いますので、明確に区分するように心掛けましょう。

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