閉じる
閉じる
閉じる
  1. 法務省、会社計算規則の一部改正案を公表
  2. パワハラ対策義務化の確認(その2)
  3. 2019年監査人の交代が4年連続で増加
  4. 会社法319条1項に基づく書面による意思表示に取締役会決議は必要か
  5. 令和元年改正会社法を確認(その1)
  6. パワハラ対策義務化の確認(その1)
  7. グループ通算制度導入に伴う税効果会計はどうなる?
  8. 代表取締役の内縁の妻に支給した給与が本人に対する給与とされた事案
  9. 消費税増税後の申告 付表1-1等の記入誤りに注意?
  10. 風評被害の賠償金は非課税所得にならず?
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

従業員が会社の車で事故を起こした場合、事故損害を従業員に負担させることができるか

従業員に安全運転を啓蒙する意味でも事故を起こした場合の損害を従業員に負担させることにしようという発想はよくあります。とはいえ、このような場合にも、通常は業務として車を使用させているので、従業員に著しい過失がなければ一部負担にとどめようというのが一般的ではないかと思われます。

しかしながら、最近ではこのような負担を従業員に要求するとブラック企業の烙印を押されるのではないかということも懸念されますので、そもそも社有車で従業員が事故を起こし、会社に損害が発生した場合にその実損害額を従業員に賠償させることが認められるのかという点が問題となります。

この点については、「使用者と労働者との労働契約関係に付随して、労働者には使用者に損害を与えないように配慮する義務がある。にもかかわらず、労働者が故意または過失により使用者に損害を与えた場合、使用者は債務不履行による損害賠償を請求することができる(民法415条)。同様に不法行為を理由とする損害賠償請求も考えられる」(労政時報 第3924号付録 社有車管理 Q7 弁護士 千葉 博 氏 著)とのことです。

ただし、やはり問題となるのはどの程度負担を求めるかという点が問題となるとされています。すなわち、「労働者が労務を提供する過程において通常発生し得る損害まで労働者に負担させることには問題がある」とのことです(同上)。これは、一般的な感覚にマッチするものと思われます。

これに関する判例として「使用者は、その事業の性格、規模、施設の状況、被用者の業務の内容、労働条件、勤務態度、加害行為の態様、加害行為の予防若しくは損失の分散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度において」求償できるとした茨城石炭商事事件(最高裁一小昭51.7.8判決)が紹介されていましたが、具体的な負担割合まで示した判例はあまり見られないとのことです。

ただし、「労働者の負担割合を高くても25%程度にとどめるケースが多くなっている」とのことですので、実務上は通常発生しうる事故であれば、従業員の負担は25%以下にとどめておくのが無難ということになりそうです。

関連記事

  1. 届出が必要な労使協定は?-労使協定の種類と届出の要否まとめ

  2. 着替えの時間は労働時間として取り扱われるか?

  3. 労働関係助成金の生産性要件が改正されました

  4. 下位5%評価で退職勧奨!-サイバーエージェント社

  5. 従業員退職時の競合避止合意-代替措置なく3年は公序良俗違反で無効…

  6. 定額残業代の未消化部分の繰越の可否(SFコーポレーション事件)

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー



ブログ統計情報

  • 9,351,125 アクセス
ページ上部へ戻る