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有償新株予約権の実務対応報告が公表されました

昨年反対意見が過去最高数となった有償新株予約権の会計処理に関する実務対応報告「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取扱い」(実務対応報告第36号)が2018年1月12日に公表されました。

すでに取り上げている内容が本格的に確定したというものですが、公開草案からの一番大きな変更点は適用時期の部分となっています。

公開草案では、適用時期が実務対応報告の公表日以後となっていましたが、確定版では「本実務対応報告は、平成30年4月1日以後適用する。ただし、本実務対応報告の公表日以後適用することができる。」とされました。

これは、実務上の混乱を避けるため一定の周知期間を設けたためといわれています。

上記の通り、公開草案では公表後直ちに適用開始とされていたため、公開草案公表後、有償新株予約権を発行した会社の中には、実務対応報告が割当前に公表された場合には発行を中止するとしていた会社もありました。

その後、適用時期が平成30年4月1日以後開始事業年度となりそうだということもあってか、有償新株予約権の発行を行う会社も継続的に見受けられました。直近ではにマザーズに上場している株式会社CRI・ミドルウェアが2018年1月18日に「有償新株予約権(ストックオプション)の発行に関するお知らせ 」を公表しています。

同社は2015年11月12日にも有償新株予約権の発行を公表しており、たまたまこの時期に発行することとなったというだけかもしれませんが、次も有償新株予約権として発行するのかは興味のあるところです。

適用開始前に発行された有償新株予約権の会計処理については、以下の注記が求められるものの、従来の会計処理を継続することが認められるという点も特に変更はありません(実務対応報告10項(3))

①権利確定条件付き有償新株予約権の概要(各会計期間において存在した権利確定条件付き有償新株予約権の内容、規模(付与数等)及びその変動状況(行使数や執行数等)。ただし、付与日における公正な評価単価については、記載を要しない。

②採用している会計処理の概要

公開草案と比較すると①に「ただし、付与日における公正な評価単価については、記載を要しない。」という一文が加えられ、付与日における公正な評価単価の記載が不要である旨が明記されているという点が変更されています。

実際どれくらいのPLインパクトがあるのかはケースバイケースですが、業績条件が付されてている場合、その達成可能性は、失効の見込みという形でストック・オプション数に反映され、公正な評価単価には影響させないとされているため、権利行使可能性が高まった時点で大きく費用計上が必要となる可能性があります。

実務対応報告が適用開始となった後に、有償新株予約権を発行する会社数がどれくらいあるのかについても時機を見て確認してみたいと思います。

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