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有価証券報告書等の提出遅延による上場廃止は過去五年で4社だそうです

経営財務3350号のニュースに「有報等提出遅延による上場廃止、過去5年で4社」という記事が掲載されていました。

東芝の不正会計でも話題となりましたが、取引所が定める上場廃止要件の一つに、有価証券報告書等の提出遅延があります。とはいえ、提出が遅延するのはそれほど珍しくもなく、直近では、3月14日にジャスダックに上場しているブロードメディアが第3四半期報告書の提出期限の再延長を申請(同日承認)してますし、3月16日には同じくジャスダックに上場している株式会社サンオータスが第3四半期報告書の提出期限の延長を申請し19日に承認されています。

ルールとしては、有価証券報告書等をその法定提出期限経過後1か月以内に提出しない場合に上場廃止要件に該当することとなりますが、提出期限延長の承認を得た場合には、当該承認を得た期間の経過後8日目までが提出期限となり、これを超過した場合に上場廃止要件に該当するとされています。

有価証券報告書等の遅延により上場廃止となりうるという認識はあったものの、通常は提出期限の延長を申請し、承認された期限内に提出されるので、実際に上場廃止になった事例については認識していませんでしたが、経営財務の記事によると過去5年で以下の4社が当該上場廃止基準を理由として上場廃止となっているとのことです。

1.株式会社クロニクル(2013年7月上場廃止 ジャスダック)
 棚卸資産に関する不正会計や子会社役員の不祥事が発覚し、調査に時間を要し、監査未了の状態が継続し、四半期報告書の提出期限を超過し上場廃止。
 
2.インスパイアー株式会社(2014年7月上場廃止 ジャスダック)
 過年度決算処理の適正性・妥当性に疑義が生じ監査人が辞任し、後任の監査人が決まらず有価証券報告書の提出期限を超過し上場廃止。
 
3.モジュレ株式会社(2016年11月上場廃止 ジャスダック)
 ソフトウェアの取得価額や一部取引先からの仕入計上の適正性等、過年度の会計処理に疑義があることが判明した後、監査人が辞任し、後任の監査人が決まらず有価証券報告書の提出期限を超過し上場廃止。

4.株式会社郷鉄工所(2017年9月上場廃止 東証2部) 
 滞留債権に関する事実関係の確認や資金調達方法の妥当性などについて調査を行っていたが、監査人からの指摘事項等への対応が完了せず有価証券報告書の提出期限を超過し上場廃止。
 
結局のところ、何が正解か不明なので監査が終了せずに上場廃止になっているということだといえます。

ちなみに、経営財務の記事によると2013年から2018年2月までの東証における上場廃止数は294社で、主な上場廃止理由と社数は以下のとおりとのことです。

完全子会社化 139社
株式の全部取得 45社
株式等売渡請求による取得 40社
株式の併合 22社
合併 21社
など

約5年で300社近くが上場廃止となっており、個人的にはそんなに上場廃止になっているのかと驚きましたが、日本取引所の公表している上場会社数の推移を確認してみたところ、2013年7月16日(大証との合併時)が3,423社であったのに対し、2017年末は3,602社と179社の増加となっており、年間100社近くが新規上場することを考慮すると確かに、相当な数の会社が上場廃止となっている計算となります。

完全子会社化はグループ会社の子会社化が多いものと推測されますので、継続して数が多くなるのかは疑問ですが、今後は上場廃止数についても注意しておこうと思います。

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