閉じる
閉じる
閉じる
  1. 18監査事務所が会計士資格を誤表記で有報訂正が必要らしい
  2. 内部統制新基準が2025年3月期より適用に(公開草案)
  3. デューデリジェンス(DD)費用の税務上の取り扱い
  4. テレワークの交通費、所得税の非課税限度額適用の有無は本来の勤務地で判断…
  5. プライム市場上場会社、88.1%が英文招集通知を提供
  6. タクシー、インボイス対応か否かは表示灯での表示を検討?
  7. 副業の事業所得該当判断の金額基準はパブコメ多数で見直し
  8. 総会資料の電子提供制度、発送物の主流はアクセス通知+議案等となりそう
  9. 押印後データ交付の場合、作成データのみの保存は不可(伝帳法)
  10. 四半期開示の議論再開(第1回DWG)
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

「会社法制(企業統治関係)の見直しに関する中間試案」を確認(その1)

2018年2月14日に「会社法制(企業統治等関係)に見直しに関する中間試案」がまとまり、意見募集が行われ、先週の金曜日(2018年4月13日)に意見募集が締め切られました。

最終的に確定するまではしばらく時間がかかりそうですが、とりあえず、中間試案で取り上げられている主な項目を確認しておくこととします。

1.上場会社に株主総会資料の電子提供制度を義務付け

中間試案では、株式会社は株主総会参考書類、議決権行使書面、計算書類及び事業報告等の交付または提供に代えて、インターネットにより株主が提供を受けることができる旨を定めることができるようにするとされています。

これだと電磁的方法による提供は任意のように見えますが、上場会社(正確には、振替株式を発行している株式会社とされています)は、改正会社法の施行日において施行日を効力発生日とする定款の定めを設ける定款変更の決議をしたものとみなされるため、結果として、任意ではなく義務づけという位置づけになっています。

具体的には、取締役は電子提供措置(株主総会参考書類等に記載し、又は記載すべき事項に係る情報を電磁的方法により株主が提供を受けることができる状態に置く措置)の開始日から株主総会の日以後3ヶ月を経過する日までの間、株主総会の招集通知や株主総会参考書類等に記載すべき事項などに係る情報を継続してウェブサイトに掲載しなければならいこととされています。

継続してウェブサイトに掲載されているか(株主が情報の提供を受けることができる状態となっているか)については、電子公告と同様、調査期間に対して調査をを求めなければならないとされています。

電子提供措置開始日については、印刷が不要になることにより、電子提供開始日を従来よりも前倒しすべきという意見を受け、以下の2案が示されています。

①株主総会の日の4週間前の日又は株主総会の招集通知を発した日のいずれか早い日
②株主総会の日の3週間前の日又は株主総会の招集通知を発した日のいずれか早い日

実務上、招集通知のデータ完成から印刷・発送完了までに要する期間は1週間程度というところなので、上記②案であれば特に問題はないと思いますが、総会の日の4週間前ということになると、若干苦しくなるケースもあると思われます。その結果、総会の集中日の集中度が増すという悪影響も懸念されますので、②となるのではないかと個人的には考えています。

なお、インターネットの利用が難しい株主に配慮し、株主総会資料の電子提供を行う場合であっても、株主から株主総会の日から2週間前までに書面による交付請求があった場合には、書面を交付しなければならないとされています。実務上は証券代行が対応してくれることになるのかもしれませんが、一部の株主のために印刷したものを準備しておくというのは、残念な感じがします。

2.招集通知の発送期限等

電子提供というと招集通知も電磁的方法で提供できるのかと錯覚してしまいそうですが、招集通知は従来通り郵送する必要があります。

ただし、電子提供される項目が多くなるため招集通知の記載事項は、株主がウェブサイトにアクセスすることを促すために重要である事項に限定されることとなるようです。

なお、招集通知の発送期限については、以下の三つの案が示されています。
①株主総会の日の4週間前まで
②株主総会の日の3週間前まで
③株主総会の日の2週間前まで

印刷等に時間がかかるとはいえ、株主がウェブサイトにアクセスすることを促すことを目的とする記載事項だけであれば、①または②でも問題ないと思われます。電子提供の期限が総会開催日の4週間前または3週間前で議論されていることからすると、①または②で決着するのではないかと思います。

3.株主提案権の制限

これは近年、1人の株主が不当と認められるような目的で膨大な株の議案を提案するなど、株主提案権が濫用的に行使されている事例が見られることを踏まえたものとされています。

提案できる数と内容の両面で制限を設けることが案として示されています。

具体的には、株主提案の数については、「5」または「10」とする案が示されており、かつ、それぞれについて、役員等の選任と解任を1つと数えるかどうかで2つの案に分かれています。本来的には、有益な提案であれば株主提案はいくつあっても構わないと思いますので、個人的には「5」は上限としては少ないと感じる一方で、「10」は多いかなと感じます。そういった意味では上限としての位置づけであれば「10」の方がよいのではないと考えます。

次に内容による株主提案の制限としては、以下のような目的の提案を制限するものとされています。
①専ら人の名誉を侵害し、又は人を侮辱する目的
②専ら人を困惑させる目的
③専ら株主又は第三者の不正な利益を図る目的
④株主提案により株主総会の適切な運営が妨げられ、株主総会の適切な運営が妨げられるとき

株主提案の目的が①~④にあたるあたらないという旨の争いが生じることは容易に想像できますが、裁判費用がかかることを考えると濫用的な権利行使を抑止する効果はあると思われます。

なお、株主提案を行うことのできる要件自体を見直すということも考えられますが、この点については慎重な検討を要するとされています。

今回はここまでとします。

関連記事

  1. 資本金の減資手続

  2. 債務超過の子会社から他の子会社への無対価吸収分割

  3. 計算書類の追加情報は強制or任意?-期末日満期手形は開示が必要か…

  4. 自社株等対価M&A特例適用第1号はGMOインターネット…

  5. 分割計画書に記載しなければならない事項は(その1)?

  6. 役員退職慰労金が内規の額を下回った場合、差額を請求することはでき…




カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 12,878,904 アクセス
ページ上部へ戻る