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出る杭はもっと出ろ!

過去10年で監査人を複数回交代した会社は148社-3年で交代が最多

経営財務3354号のトピックプラスに、同誌の行った監査人交代に関する調査の結果が掲載されていました。連載の第3回目で、今回は監査人が複数回交代した事例について調査した結果が掲載されていました。

この調査結果によれば、過去10年(2008年~2017年)で監査人を複数回交代している事例は、769社中148社で、件数ベースでは交代件数959件のうち338件が複数回交代によるものであったとのことです。

監査人を交代した会社769社のうち複数回交代している148社(19.2%)を多いとみるのかどうかは見解の分かれるところだと思いますが、最多の交代回数は5回で2社とされています。

面白いのは、交代回数2回から4回の会社では、上場廃止になった会社が少なくとも1社以上存在しますが、交代回数5回の2社は、調査時点では上場を維持しているという点です。もっとも交代回数3回に該当する会社は18社で、うち上場廃止は1社とされていますので、驚くことでもないのかもしれませんが・・・

監査人を5回交代している会社の交代の経緯については、経営財務の記事で以下のように述べられています。

また、10年間で5回の交代を行った会社では、「当社の監査を継続することが難しくなってきた」ことを理由に1回目の交代を実施。だが,その半年後には監査人(中小)から「『監査を継続することが難しい』との理由から辞任の申し出」があったとして2回目の交代。さらに1年後、「今後の監査報酬の水準について協議を続けてまいりましたが、当社の経営状況や,現在の子会社数等を勘案した結果」、監査人(中小)と合意に至らなかったため監査契約を合意解除した、という流れで頻繁に交代を行っているケースもあった(4~5回目の交代理由は「任期満了」だった)。

上記のケースでは、3回目まではそれなりに理由が説明されていた様ですが、4~5回目は単に「任期満了」とのみ説明されています。いいかげん理由が説明しずらくなったのかのかもしれませんが、複数回交代で交代までの期間が1年未満~2年の会社であっても、69件中33件(47.8%)は「任期満了」とのみ記載している事例は数多くなっているとのことです。

なお、複数回交代している事例での、就任から退任までの期間の平均は3.7年とのことです。

では、監査法人の規模別に監査人の交代がどのように起こっているのかについては、大手から大手の変更は148社中20社で、この場合は、本則市場9社も新興市場11社と市場によって大きな差はありません。

一方で大手から準大手となると、本則市場3社に対し新興市場16社と、新興市場での交代件数が目立ちます。新興市場の上場会社では報酬等が折り合わず準大手に変更することがあるというのはイメージと合致します。

次に、大手から中小に変更されている件数は37社と、中小から中小への変更45社に次ぐ多さとなっていますが、この場合は本則市場10社に対して、新興市場27社と、大手から準大手と比較すると本則市場での変更割合が大きくなっています。

複数回交代では中小から中小が45社と最も多いというのはイメージに合致しますが、45社のうち20社は本則市場というのは意外な感じがしました。本則市場といっても業績等に問題がある会社もあるので、本則市場という点を過大評価しすぎなのかもしれませんが・・・

最後に、複数交代している会社で準大手や中小から大手に変更しているケースがあるのかですが、準大手から大手は本則市場で1社存在し、中小から大手は、なんと本則市場6社、新興市場4社の合計10社も該当しているケースがあるとのことです。

過去10年なので、今とはずいぶん状況が違うタイミングの話なのかもしれませんが、新しい仕事はあまり受けたがらないという直近の大手の姿勢からするとものすごく意外な感じがしました。

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