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出る杭はもっと出ろ!

改訂CGコード対応「現時点でCEOの選任を行っておりません。」って・・・

2018年6月にコーポレートガバナンスコード(以下「CGコード」)が改訂され、今年12月末までに改訂版のCGコードに対応したコーポレートガバナンス報告書の提出が求められています。

今回改訂されたCGコードではCEOの選解任についての以下の補充原則4-3②、4-3③が追加されています。

4-3②  取締役会は、CEOの選解任は、会社における最も重要な戦略的意思決定であることを踏まえ、客観性・適時性・透明性ある手続に従い、十分な時間と資源をかけて、資質を備えたCEOを選任すべきである。

4-3③  取締役会は、会社の業績等の適切な評価を踏まえ、CEOがその機能を十分発揮していないと認められる場合に、CEOを解任するための客観性・適時性・透明性ある手続を確立すべきである。

上記はいずれも、「特定の事項を開示すべきとする原則」ではないので、Complyの時はCG報告書においての記載は求められていません。

上場会社とはいえ、CEOの選解任(特に解任)について「客観性・適時性・透明性ある手続」が整備された会社ばかりではないだろうと思って、どのような事例があるのかとCG報告書を確認していたところ、【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由】として以下のように記載されている事例がありました。

<補充原則 4-3-2、4-3-3>
当社は、現時点ではCEOの選任を行っておりません。当社の「役員規定」に則り、取締役の選解任をしております。
「最終更新日2018年10月26日 株式会社エイチーム」

「CEO」は会社法上で求められるものではないため、「CEO」という役職が存在しない上場会社も多数存在するわけですが、上記事例の記載は、そのような会社にとって新設された二つの補充原則は無関係という解釈にたっていると考えられます。

「CEO」という会社法で選任が義務付けられていない役職名を用いているCGコードにも問題はあると思いますが、海外投資家を意識すると「CEO」の方が理解が得られやすいという側面があるのだろうなということも想像でき、趣旨を想像すれば「CEOの選任を行っておりません」と書くのはなかなか難しいと普通なら考えそうなところです。

パブリックコメントなどでこの点について触れられているものはないかと確認してみると、以下のコメント52で以下のように述べられていました。

日本の会社において「CEO」が慣行的な呼称であり、必ずしも全ての上場起業が使っているとは限らないことを考慮して補充原則4-2②・③の「CEO」という言葉を「CEO等最高業務執行責任者(以下「CEO等」という)」とすべきである。

これに対する「コメントに対する考え方」では以下のように述べられています。

※ 補充原則4-2②・③の「CEO」は、補充原則4-1③で「最高経営責任」とされているとおり、経営トップを指すものです。該当するか否かは、形式的な役職の名称によるのではなく、個々の上場会社の事情に応じ、実質的にそうした職責を担っているか否かによって判断されるべきものと考えられます。

というわけで、やはり「CEOの選任を行っておりません」は通用しないというのが答えといえそうです。なお、9月以降の提出されたCG報告書をパラパラと確認した感じでは補充原則4-2②・③について、記載がある会社はあまりないという印象を受けました。

投資家としても興味がある部分だと思いますので、個人的には「特定の事項を開示すべきとする原則」に追加したほうがよいのではないかと思います。

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