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所得拡大促進税制-決算賞与で要件充足は要注意

税務通信3547号の税務の動向に「所得拡大 未払賞与による適用は税務調査で厳しくチェック?」という記事が掲載されていました。

要約すると、所得拡大促進税制(賃上げ・投資促進税制)の適用要件を満たすために決算賞与を支給することで要件を満たそうとする中小企業も多いと考えられるが、税務調査で未払賞与の損金算入が否認されたことに伴い、同制度の適用が否認されたケースも少なくないので、注意しましょうという内容です。

確かに税額控除の要件を満たせば、上乗せなしでも(雇用者給与等支給額-比較雇用者給与等支給額)×15%の税額控除が認められるだけに、適用を受けられるかどうかは大きなインパクトがあります。

一定の要件を満たす未払賞与は、「使用人への支給額の通知日の属する事業年度」に損金算入が認められるので、これを利用することで税額控除の要件を満たそうとするということですが、この場合満たす必要があるとされる要件は以下のとおりです(法令72の3)。

イ その支給額を、各人別に、かつ、同時期に支給を受ける全ての使用人に対して通知をしていること。
ロ イの通知をした金額を通知した全ての使用人に対しその通知をした日の属する事業年度終了の日の翌日から1か月以内に支払っていること。
ハ その支給額につきイの通知をした日の属する事業年度において損金経理をしていること。

通知は、「基本給×○か月」などの計算式の通知でも、使用人自身が具体的な支給額を計算できるため、税務調査で是認される可能性はあるものの、「法令の文言どおり、具体的な支給額を通知することが望ましいだろう」とのことです。

ちなみに、数年後の税務調査で、通知日の属する事業年度での未払賞与の損金算入が否認された場合、その賞与自体は支払日の属する事業年度での損金算入が認められるものの、その年度の税額控除の要件を満たさなくなる可能性が高い上、同制度は当初申告要件が付されているため、支払日の属する事業年度においても、税額控除額の増額は認められないということになってしまうとのことです。

上記のとおり注意を要しますが、あと少しで要件を満たすというような場合の手段として検討する価値は十分にあると思います。

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