2019年上半期のIPOは42社見込み
経営財務誌の調査によると、2019年上半期のIPOは42社となる見込みとのことです(経営財務3413号)。
市場別にみると、東証マザーズが28社(66.7%)と最多となっています。以下、多い順に東証二部5社、JASDAQ3社、TOKYO PRO3社と続いています。東証一部に直接上場したのは日本国土開発1社のみとなっています。
東証以外では、札幌アンビシャス、福証本則がそれぞれ1社となっています。
経営財務誌の分析では今年は、例年と比べて東京都以外が目立ったとされています。とはいえ、東京都が22社で過半を占めていますが、次いで大阪や神奈川あたりが続くのか思いきや、東京都の次に多かったのは愛知県で6社とのことです。大阪は3社、福岡と愛媛は各2社となっています。個人的にはたまたまだと考えていますが、下期あるいは来年の傾向には注意したいと思います。
業種別では、情報通信業が15社と最多で、これにサービス業が14社と続いています。これは最近の傾向どおりといえます。ちなみにサービス業以下は、小売業・卸売業・建設業がそれぞれ3社となっており、情報通信業とサービス業とは大きく差が開いています。
監査法人別では、EY新日本が最多で11社、これにあずさ9社、トーマツ7社と続いています。大手がIPOをすすんでやらなくなっていると言われている割に大手3社が多いという傾向が続いています。なお、2019年上半期には太陽が5社と健闘しています。
明日以降上場する会社も残っていますが、東証マザーズに上場した会社の中では、時価総額では今のところSansanが1619億円で最も大きくなっています。
前年同期と比べて2社増加していますが、ほぼ前年並みなので、上期の状況からすると米中関係による株式市場の大きな冷え込みがなければ、年間では昨年並み程度となりそうな感じです。