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2019年3月期決算会社-開示すべき重要な不備は13社

経営財務誌が調査したところによると、2019年3月期決算会社の内部統制報告書において開示すべき重要な不備があり、内部統制が有効でない旨を開示していた会社は13社であったとのことです。

市場別にみると東証一部が7社で最多となっていますが、上場企業数の割合でみると東証一部上場会社が約6割なので、おおむね上場企業数に比例したものといえそうです。

なお、2018年4月期から2019年3月期でみると、開示すべき重要な不備を開示した会社は全部で32社であり、このうち東証一部上場会社は12社とのことです。

開示すべき重要な不備を種類別に集計すると、「不適切な会計処理等」が8件で最多となっており、これに「会計処理の誤り等」、「不適切な取引」、「人材不足」がそれぞれ2件と続いています(複数該当あり)。

不適切な会計処理等と会計処理の誤り等の線引きは微妙な感じがしますが、「不適切な会計処理等」の方が故意性が高いということではないかと思われます。また「不適切な会計処理等」のうち4件は海外子会社で発生したものとのことです。海外の場合は、場所によっては時差の問題があってタイムリーに確認が行いにくいことがあったり、旅費や時間の関係で親会社から気軽に確認しに行けなかったりしますので、重要な不備があっても発覚しにくいということは考えられます(証憑等が言語の問題で確認がしにくいということもあります。)

経営財務誌で紹介されていた開示例のうち、五洋インテック(JQ、卸売業)のケースが、目新しく感じたので紹介します。

 当社は、株主からの請求に基づく臨時株主総会の開催を2019年3月19日に予定しておりましたが、2019年3月4日開催の取締役会による決議によって当該臨時株主総会の開催を中止する決議を行いました。当該決議は、取締役会での決議を経ているものの実質的には元代表取締役の一存によるものでありました。このことは創業者一族である当該元代表取締役に権限が集中しており、実質的に取締役会を支配していたこと、また、当該元代表取締役への権限が集中しすぎていたため、コンプライアンスよりも当該元代表取締役への配慮が優先される社風があり、取締役会及び監査役会による監視機能が十分に発揮できていなかったことによるものであります。なお、臨時株主総会は2019年4月28日に請求株主によって開催されており、当該元代表取締役を解任しております。しかしながら、当社は取締役会及び監査役会による監視機能が不十分であったことを鑑みて、当社の全社統制に不備があると判断しております。
 以上のことから、当該全社統制の不備は、当社の財務報告に重要な影響を及ぼす可能性があるとし、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。
 事業年度の末日までに是正されなかった理由は、上記不備を認識したのが期末日近くであったため、改善を実施するのが当事業年度末日以後になったためであります。
 当社は、財務報告に係る内部統制の整備および運用の重要性を強く認識しており、財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備を是正するために、以下のとおり再発防止策を講じ、内部統制の改善および充実・強化を図ります。
(1) 当社におけるコンプライアンスを重視した企業風土の形成とその浸透
(2) 当社における取締役会、監査役会による監視機能が最優先であることの理解の浸透

開示すべき重要な不備としては、個々のプロセスあるいは決算・財務報告プロセスにかかるものがほとんどであるという感じがしますが、上記のケースは「取締役会及び監査役会による監視機能が十分に発揮できていなかった」という全社統制の不備に係るものであり、比較的めずらしい事例ではないかと思われますので紹介させていただきました。

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