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出る杭はもっと出ろ!

衆議院予算委員会第一分科会で「監査固有の限界」の周知の必要性に言及

経営財務3448号のニュースに自由民主党の武村展英議員が2020年2月25日に開催された衆議院予算委員会第一分科会で金融庁に会計監査等に関して行った質問が取り上げられていました。

同議員は、不適切会計を開示した上場企業が増加したことの要因や背景について尋ねたほか、IT技術の進歩等監査環境を巡る現状について質問したとされ、主な内容は以下のとおりとされています。

①不適切会計を開示した上場企業の増加の現状と背景や要因等
②監査の固有の限界の投資家への周知
③IT技術の進歩等、監査環境をめぐる現状
④二重責任の原則
⑤不適切会計と経営者への制裁強化
⑥監査法人がグローバルネットワークに所属することの影響等
⑦ファームローテーション等
⑧IPOの担い手不足

それぞれ質問に対する金融庁の回答も気になりますが、質問に対する回答が上記の記事で取り上げられていたのは①と⑧についてです。

①については、「企業側の不適切会計の数自体が増えた可能性もある一方で、監査人による発見の数が増えた可能性もあるとの考えを示し、引き続き動向を注視したいと答えた。」とされています。なお、2019年に不適切会計を開示した上場会社は70社で、調査開始後の2008年以後最多となったとのことです。

⑧について、宮下副大臣は、「昨年12月に設置した連絡協議会において大手・準大手監査法人以外の担い手を育成するための取組などに関する議論が交わされており、この春のとりまとめに向けて検討を進めている段階だと回答した」とされています。

IPOを担当する監査法人の状況については、大手が引き受けてくれないというような話が出始めて相当期間が経過していますが、最近のIPOの状況をみても、基本的に大手3社がほとんどを占めており、やや準大手が増加している傾向が窺えるものの大手・準大手監査法人以外の担い手については稀という状況に変化はありません。

そして、同議員は②について、”会計監査への「期待ギャップ」を生じさせる「監査固有の限界」について、投資家にしっかり認識してもらうことも重要だと強調した”とのことです。監査には固有の限界がある旨を監査報告書に記載するようにすればよいのかもしれませんが、監査固有の限界がありますといくら説明したところで、不適切会計が発覚しても監査には固有の限界があるのでこういうこともあると考えてくれる投資家はほぼいないと思われます。

④と⑤については、「仮に担当者同士の共謀による書類の改ざんや、経営者自身の不正があった場合には、監査の前提が崩れ監査人が不正を発見することができなくなるため、粉飾などを行った経営者自身の罰則強化が必要であると語った」とされています。この点について、私も賛成です。内部統制を構築する責任は経営者にあるところ、システムへの投資や手続の整備、あるいは適任者の配置について積極的でない経営者も少なからずいることが想定されるため、問題が生じた場合の責任を強化するというのは必要だと感じます。もちろん責任が重くなる反面、報酬もそれなりの水準とするというのが必要だと思います。

一般人からすれば何のこと?という項目が大半で、こんなことを質問する議員がいるのだなと変に感心してしまいましたが、確認してみたらこの方は会計士だったので、そういうことかと納得しました。

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